こんにちはエンタメ考察室です。
風柱・不死川実弥は傷だらけの要望やぶっきらぼうな口調ためらいなく禰豆子を攻撃するなどの行動から第一印象はかなり怖かったですよね。
無限城編では弟・玄弥への深い愛情が明らかになりその不器用さと優しさに一気に印象が変わったと言う方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな不死川実弥の性格や強さについて解説したいと思います。
また柱合会議で竈門兄弟に対して柱の中で誰よりも強い拒否感を示した理由についても考察しているのでぜひ最後までお楽しみください。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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1.不死川実弥
不死川実弥は7人兄弟の長男で両親の元で暮らしていました。
父親はろくでもない人物があったようでよく家族に暴力を振るっていたと回想しています。
実弥はこの父親をよく思っていなかったようですが父親の頑丈な体質を受け継いでおりそれが鬼殺隊の剣士としての強みにもつながっていると思います。
母親は小柄ながらよく働き夫の暴力からいつも身を挺して子供たちを守ってくれたそうです。
実弥も兄弟たちも母親のことは慕っていました。
家族思いの実弥ですが後述の経験から鬼への敵対心がむき出しの凶暴な一面を出すようになったのだと思います。
父親にの鋭い目つきや柄の悪そうな言動そして柱になるほどの剣の実力が相まって隠や下位の剣士からは畏怖の対象になっているようです。
自分に謝ろうとする玄弥を冷たく突き放す場面ではとても弟に対するものとは思えないほど怖い顔をしています。
しかし公式ファンブックによると実弥は「泣いた赤鬼を地で行くような人」と紹介されています。
「泣いた赤鬼」という童話に登場する青鬼は友人の赤鬼のために自分が悪者になり姿を消しました。
大切な人を守るためなら自分は悪者になってもいっこうに構わないというところが実弥にそっくりということでしょう。
実弥は基本的に強面の印象が強いですが家族で暮らしていた頃は弟の玄弥に対して母親に似たとても優しい笑顔を向けています。
また柱稽古ではおはぎが好物であることがわかりました。
鼻の利く炭治郎は稽古中に実弥の屋敷に漂う甘い匂いで気付いたようです。
実弥が嫌っている水柱・冨岡義勇の前でそのことを暴露した炭治郎思わず殴ってしまいましたが照れ隠しである可能性が高そうですね。
柱としての実弥も女性隊員に性的嫌がらせをするゲスメガネこと前田まさおを怒鳴りつけたことがあります。
コミックの167話の扉絵では微笑みながら犬にご飯を分けてあげていました。
ここでも戦いから離れている時の実弥はとても優しい人物であることが示唆されていると思います。
犬も動物的野生の勘で実弥の本質、優しさを感じ取り寄って来たのかもしれませんね。
2.強さ
実弥は基本となる五大流派の一つ風の呼吸の使い手で公式ファンブックによると煉獄さんからは
と評価されています。
本人の好戦的な戦闘様式を表すかのごとく竜巻を起こす技や鎌鼬のように鋭い斬撃が特徴的です。
公式ファンブックの企画「各呼吸の斬られ心地インタビュー」では鬼たちから「痛い」「激痛」ともっぱらの評判でした。
と言っていた鬼もおり鬼に対する憎しみを込めて斬っているのでしょう。
上弦の壱・黒死牟を持ってして派柱の中でも上位の実力だろうと予想されています。
柔軟性に富んだ軽快な身のこなしや豊富な経験から培われた勘を武器に戦います。
入隊前の経験から変則的な戦闘局面への対応力も高く目まぐるしく変わる戦況に対し臨機応変に立ち回るところに器用さと頭の良さを感じますよね。
例えば玄弥の日輪刀や南蛮銃をいつのまにか回収して不意打ちに使ったり愈史郎の
の能力や使い方を瞬時に理解し使いこなしてみせました。
さらに悲鳴嶼が刀を赤くしたのを見てそのやり方を把握して義勇の刀にも出現させましたよね。
武器や能力の特性を理解するのが早くそしてそれを応用する力が高いのでしょう。
という柔軟な対応力がこれまで多くの死線を潜り抜けてきた強さに繋がっていると思います。
さらに実弥は「稀血」という特異体質を持っています。
のことです。
それを持つ人間を一人喰うだけで通常の人間の50人~100人を喰ったのと同じだけの栄養があります。
そのため「稀血」の人間は鬼にとってはご馳走で大好物のはずなのですが実弥の血の場合は違いました。
実弥の血は稀血の中でもさらに希少なもので
という特徴があるのです。
そのため実弥の血に酔った鬼は一時的に戦闘力が落ちてしまいます。
その威力は数百年も上弦の壱に君臨する黒死牟ですら足元がふらつくほどでした。
さらに前述の通り父親に似た頑健な体そして柱の俊足番付では二位、腕相撲でも四位につけるなど身体能力にも体質にも恵まれていることが伺えます。
実戦経験も豊富で黒死牟からお腹から内臓がこぼれそうになるほどの攻撃を受けた際も筋肉を引き絞ってそれを防いでみせました。
傷を縫うために一時的に離脱したものの縫い終わってすぐ戦いに戻ってくるという精神力は柱の地位に相応しいと言えるでしょう。
上弦の壱及び鬼舞辻無惨と戦い抜き最終決戦も生き残りました。
鬼殺隊最強の呼び声が高い悲鳴嶼に次いで二番目か三番目くらいの実力なのではないでしょうか。
3.柱になるまで
ある日夜遅くなっても帰ってこない母親を実弥が探しに行き弟の玄弥は家で他の弟妹たちと待っていました。
そこに鬼がやってきて玄弥以外の弟妹たちが殺されてしまいます。
玄弥も襲われたところを実弥が間一髪で助け出し鬼を外へ連れ出しました。
玄弥が後を追って外に出るとそこには血だらけで倒れた母親と武器を手に呆然と母親を見下ろす兄の姿がありました。
自分たちを襲ったのは鬼になった母親だったのです。
実弥は最愛の母を自ら手にかけ命がけで守った弟からは母親を殺したことを
と責められます。
普通の家族思いの少年だった実弥はこの出来事をきっかけに鬼狩りへの道を歩み始めました。
小説版・風の道しるべによると当初は自分の「稀血」で鬼を酔わせた挙句に日の光に当てて殺すという危険かつ無謀な戦い方をしていたそうです。
しかし鬼殺隊の先輩・粂野匡近と出会ったことで本格的に剣士としての修行を始めます。
匡近の優しい人柄は家族のほとんどを失って自暴自棄になっていた実弥の支えになりました。
いつしか本当の兄弟のような絆が生まれ実弥は鬼化した母のことや失った弟妹たちのことを匡近にだけは打ち明けるほど心を開いていたようです。
その匡近との共同任務が実弥が柱に昇進するきっかけとなります。
当時の下弦の壱・姑獲鳥は人間の子供を攫って傷つけ
として自己満足の看護で寵愛するという奇妙な性質を持つ鬼でした。
自分を慈愛に満ちた母親だと主張し
という名目で子供たちや先に捜索に来た隊士達を喰らっていたのでした。
この隊士達の行方不明を受けて実弥と匡近が動くことになります。
姑獲鳥は意図的に家庭環境や親の愛情に恵まれなかった子供を狙っており子供の中には姑獲鳥の寵愛を求めて縋る子もいました。
あまりの身勝手さと悪趣味さに怒りを隠せない実弥は匡近との連携で姑獲鳥を追い詰め無事に倒します。
しかし引き換えに親友の匡近だけが命を落とすという結果になってしまいました。
柱になる条件の1つに
ことがあります。
手柄を挙げた実弥は無事「風柱」となりますが二人の手柄なのに自分だけが柱になったことに不条理を感じています。
優しく善良な人間から死んでいくことにやりきれなさがあったのですね。
亡くなった後も墓参りを欠かさないほど常に兄弟子の存在が心にあるのでしょう。
柱になって最初に参加した柱合会議でも匡近の遺書に目にし涙を浮かべていました。
この兄弟子や生き残った弟・玄弥の存在が柱としての活躍の原動力になっていたのではないかと思います。
4.玄弥との絆
ほとんどの家族を鬼に殺されてしまった実弥にとって玄弥はたった一人の弟です。
しかし母親を殺した後、弟に人殺しと責められたまま実弥は1人で鬼狩りへの道を歩み始めてしまいました。
玄弥は幼かった自分の言動をずっと兄に謝りたいと思って後を追うような形で鬼殺隊に入ります。
しかしそのことを実弥は怒り玄弥に対し突き放すような態度を取り続けていました。
「馴れ馴れしく話しかけるな」
という冷たい言葉に落ち込む玄弥の姿が痛々しかったですよね。
しかしどんなに冷たい態度をとられても玄弥の中には幼い頃の優しく頼もしかった兄の記憶があるのでしょう。
小説版の中で刀鍛冶の里での戦いの後、蝶屋敷で療養していた玄弥は実弥が見舞いに来てくれる夢を見ます。
目が覚めたら兄の姿はなかったので玄弥は落胆しつつも当然かという思いでいました。
これが夢か現実だったのかは定かではないですが物語の終盤にこの日実弥が蝶屋敷を訪れていたことがわかります。
弟思いの実弥が怪我をした玄弥を心配して誰にも気づかれないようにこっそり様子を見に来ていたということは全くあり得ない話ではないと思います。
玄弥に鬼殺隊を辞めさせたい実弥と兄に追いつくために柱になりたい玄弥のすれ違いは黒死牟戦でようやく終わりを見せました。
黒死牟と戦い劣勢に追い込まれた時透無一郎を助けるため不意打ちを仕掛けた玄弥は逆に黒死牟に背後を取られてしまいます。
玄弥はあっという間に両腕を斬り落とされ胴体まで真っ二つに割られました。
鬼喰いをすることで一時的に鬼の体質になれる玄弥はそれでも生きています。
「お前のような鬼もどきは生かしてはおけない」
と黒死牟に頸を狙われたその時、実弥が颯爽と現れ助けてくれました。
ずっと弟なんかいないと言い張っていた実弥が
と怒りを露わにするところは弟への愛にあふれていて感動しましたよね。
実弥が玄弥を突き放していた理由は鬼から無縁な人生を歩み平穏な家庭を築いてほしいと思っていたからでした。
殺されてしまった弟妹たちにできなかった分玄弥は
「自分はその時そばにいられなくても自分が鬼と戦うことで玄弥の幸せを命をかけて守る」
ということが実弥の本心でした。
兄の本当の想いを知って涙する玄弥ですが自分も兄弟だから同じ想いで自分も一緒に戦って兄貴を守りたいんだと返します。
実弥は鬼同然に身体が崩れていく玄弥を前に激しく狼狽していました。
と必死になる姿は本当の実弥の優しさが表れていますよね。
玄弥が死亡した後の嘆きぶりはこれまで非情ともいえる態度を取っていた分余計にその悲しさと絶望感が伝わってきます。
やっと仲直りできたのに直後に弟に死なれてしまう実弥の悲痛な叫びは読んでいるこちらも胸が締め付けられるようでした。
5.認めなかった理由
そんな優しくそして大切な人を亡くしてきたという悲しい経験をしている実弥ですが初登場の時はそんなことを感じさせない凶暴な印象がありました。
鬼の禰豆子そして禰豆子を連れた炭治郎に対し誰よりも強い拒否感を示し絶対に仲間とは認めない姿勢を見せましたよね。
あげくに自分の血を見せつけ禰豆子を挑発し禰豆子の凶暴性を引き出そうとしたり禰豆子を刺して傷つけたりしました。
はたから見ると少しやりすぎなようにも見える行動です。
そんな実弥にお館様は怒るというよりも悲しそうにしていました。
実弥がこんな風に鬼を嫌悪するようになった経緯も実弥が抱えている辛さも理解しているからでしょう。
前述の通り実弥の母親も鬼になった後自分の子供たちを見境なく殺しています。
鬼になる前の母親はとても働き者の家族思いで必死に自分たちを守り大切にしてくれていました。
そんな母親ですら鬼になると人格が変わり自分たちを襲うようになったのです。
そんな「鬼化」がもたらす人格的変化を目の当たりにしているからこそ実弥はすべての鬼を信用できないのでしょう。
母親のことを信頼し愛していたからこそ鬼になることは即ちその人物の人格の死と捉えているのではないでしょうか。
そんな実弥が禰豆子は鬼だけれど特別で人を喰ったりしないから仲間と認めてくれと言われてもそう簡単には受け入れられないのは当然のことと言えるのかもしれません。
禰豆子が人を喰わない鬼であることを認めてしまうと、ではなぜ自分の母親は人を襲い家族を殺したのかという思いが出てしまうのではないかと思います。
だからこそ躍起になって禰豆子の凶暴性を証明しようとしたのではないでしょうか。
ただ自分のその挑発行為によって図らずも実弥自身が禰豆子が人を襲わない鬼であることを最も強く証明してしまったとも言えます。
禰豆子は「稀血」を目の前にしても強靭な意志で実弥を襲いませんでした。
そんな禰豆子の姿は実弥だけでなく他の柱にも何か他の鬼と違うものを感じさせたのではないでしょうか。
最終回では禰豆子に対する認識も変わり気まずそうに謝りました。
無邪気に笑う禰豆子に弟の玄弥を重ね微笑みながら撫でる姿に禰豆子もときめいていましたね。
ぶっきらぼうだけれど弟の玄弥曰く
である不死川実弥。
大切な人たちのためなら自分の身を顧みないところがあり柱たちの中でも年長者である悲鳴嶼や宇髄、亡くなった胡蝶カナエからはその危うさを心配されていたようです。
柱の中で数少ない最終決戦からの生還者でありその後子孫を残していることが分かっています。
大切な人たちのために命をかけて戦い続けた実弥がその後愛する家族と穏やかな時間を過ごせたならば見ているこちらとしても嬉しいですよね。
柱の中でも実弥が大好きすぎる!
実弥と玄弥の絆に感動した!
と思った人はまた次の記事でお会いしましょう。
今回は以上です。
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