葬送のフリーレン

【葬送のフリーレン】第1話のアニメならではの演出や原作との違いを考察!

2023年12月7日

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス

今回はアニメ葬送のフリーレン第1話冒険の終わりについて解説していきます。

アニメならではの演出などを含め物語を紹介していこうと思います。

色々なエピソードがありそうで楽しみですよね。

 
 
 

※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。

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オープニング「勇者」

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス

まず最初にオープニングを説明して行きます。

オープニング曲「勇者」はYOASOBIさんの曲です。

実はこのオープニングアニメはフリーレンとその他の人物たちの時間の違いをうまく表しています。

作中では

「永遠に近い時間を生きる」

とされているエルフのフリーレン。

最初のシーンでは多くの人が行きかう雑踏の中でフリーレン1人だけが立ち止まっていました。

これは人の時間が流れるスピードとフリーレンが過ごす時間の流れが違うことを表しています。

葬送のフリーレンは寿命という生死観が盛り込まれた作品ですので時間の流れの違いをうまいこと表現していますよね。

その他にもフリーレンだけ時間の流れが違うことを表した演出があります。

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス


フェルンとシュタルクが歩いているのを不自然な場所にある窓から眺めているシーンです。

これは人の人生を俯瞰的に見ていることを表しています。

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス

さらには最後のシーンではヒンメルたちが歩いているシーンとフェルンたちが歩いているシーンの間にフリーレンが入り込む演出があります。

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス

これはヒンメルたちとの思い出を追いかけるフリーレンとそんなフリーレの背中を追いかけるフェルンたちを表しています。
物語自体はフェルンたちとの旅がメインですがヒンメルたちとの旅も回想で描かれています。

このように考えるとなかなか深すぎるオープニングですよね。

勇者の凱旋

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス

物語は大きく分けて3つのパートで構成されています。

その1番最初のパートが魔王討伐から帰還したフリーレンたちのシーンになります。

この辺りは原作と全く同じ流れですね。

その前にプロローグとして大魔法使いフランメの手記の一文が写し出されていました。

そこにはフリーレンの目的地となる「オレオール」のことが書かれておりこの先のエピソードへの布石もきちんと打たれていました。

音楽も合わさってこのシーンはアニメならではの演出ですよね。

馬車に揺られて王都へと凱旋するフリーレンたち。

その最中ヒンメルは王都に戻ったら

「仕事を探さないとな」

とつぶやきます。

その言葉にフリーレンは

「もうそんなことを考えているの」

と返します。

この辺りも人間とエルフの時間の違いを表していますよね。

王都に着いたフリーレンたちは多くの民衆から歓迎されることになります。

そして王から魔王討伐のねぎらいの言葉をかけられ王都の広場に勇者一行の彫像が立てられることになります。

この時のヒンメルのセリフが面白いです。

「イケメンである自分を忠実に再現できるかははなはだ疑問」

と言います。

ヒンメルはかなりのナルシストと言えるでしょう。

同時に魔王討伐の旅に出るまでの昔話が始まる旅立ちの時には銅貨10枚しかもらえなかったことをフリーレンが呆れ気味に振り返ります。

銅貨10枚ってゲームの世界でももう少しましですよね。

当時は「勇者」と名乗る冒険者で溢れ返っていました。

同時にその多くが魔王討伐を果たせずに力尽きており王国としてもお金を出し続けるのが難しかったのだと考えられます。

ヒンメルたちも最初はかなりやばい連中でした。

王様にため口を聞いて魔王討伐の前に処刑されそうになっていました。

なんとかハイターとフリーレンによって処刑は免れましたがそれこそ魔王討伐どころではありませんでした。

でもこの街中でのうたげのシーンはすごく良かったですよね。

さすがアニメにするとここまで華やかな場面になるとはちょっと驚きでした。

このシーンでは原作ではなかった花火のシーンなども盛り込まれておりアニメならではの映像で華やかさを演出していました。

そのあと宴も終わりに近づくと4人は自分たちの冒険が終わりを告げることを悟ります。

それと同時に思い出話に花を咲かせます。

思い出話とはさっきの王様に処刑させられたこととか

ハイターが二日酔いで役に立たなかったこととか

ろくでもない話ばかりでしたけど。。

フリーレンに関してはミミックに食べられているシーンが描かれていました。

さりげなくオープニングでもミミックに食べられているシーンがありますね。

このシーンはぬいぐるみになっているぐらいだからアニメでも面白いシーンとして散りばめられているのだと思われます。

このポンコツ具合がフリーレンの魅力でもあります。

そのあとヒンメルが楽しい旅だったと語るのですがフリーレンはその言葉に短い旅だったと返します。

10年もの歳月を有して魔王討伐の旅はヒンメルたちにとっては長い旅路でした。

それを短い旅だったと語るフリーレン。

ここでも時間という概念の違いを丁寧に表現しています。

葬送のフリーレンにとって時間の流れは大きなテーマの1つです。

そうしているうちに夜空に一筋の流星が流れます。

その流星はどんどん数を増やしていき50年に1度の「エーラ流星」が始まります。

ここの描写もアニメならではで本当に綺麗ですよね。

この辺りはさすがアニメ映像といった感じです。

そんな「エーラ流星」を見てフリーレンは

「街中だと見にくい」

と語ります。

そして50年後次の「エーラ流星」の時には

「もっとよく見える場所を案内する」

とフリーレンが約束します。

この時のヒンメルの笑顔がまたいい味を出しています。

再び出会うのが50年後というのが人間であるヒンメルからすると笑うしかなかったのだと思われます。

そして4人は50年後再び出会うことを約束しそれぞれ別々の道を進むことになります。

50年後の再会

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス

ここから次のパートに切り替わりヒンメルたちと別れた後のフリーレンが描かれていきます。

原作でもカット割りで時間の経過を表していたけどアニメだとなんかより一層分かりやすくなっていました。

この辺りはやはり映像の力ですよね。

ここのシーンをよく見ると花畑を出す魔法やミミックに飲み込まれる姿などフリーレンの特徴を表す描写が多く盛り込まれています。

ミミックから1人で抜け出せたのはがんばったのでしょうか。

ヒンメルたちと別れてから1人で魔導書を集める旅をしていたフリーレン。

そんなある日、魔法に使用する暗黒竜の角を探すことになります。

しかし暗黒竜自体ほとんど目撃例がなく入手することが困難でした。

その時、過去に魔王討伐時に入手した暗黒竜の角をヒンメルに預けていたことを思い出します。

この暗黒竜の角って禍々まがまがしすぎるオーラを出しています。

フリーレン曰く

「多分人体には影響がない」

とされていますがさすがのヒンメルも預かるのはかなり嫌だったようです。

そしてちょうど時期的にも「エーラ流星」が近づいておりフリーレンは約50年ぶりにヒンメルに会いに王都へと向かいます。

50年って人間にとっては人生の半分以上の時間だけどフリーレンにとっては一瞬の時間です。

でも本当に50年間ヒンメルたちに会いに行かなかったのには驚きですがこの辺りもエルフならではの感覚なのでしょう。

そして王都を訪れたフリーレンはヒンメルと再会することになります。

この時のヒンメルの姿には驚きですよね。

50年も経ってるので、当然ですよね。

フリーレンがド直球に

「老いぼれている」

と言っていたのが滑稽です。

あまりの変わりようにさすがのフリーレンも驚いたみたいです。

ちなみにフリーレンが預けていた暗黒竜の角ですがヒンメルはずっと部屋のタンスの中に閉まっていました。

しかもその間ずっと禍々しいオーラを出し続けていました。

フリーレンからしたら納屋にでも放り込んでいると思っていたのでしょう。

ヒンメルからしたら仲間から預かった大事なアイテムだから大切に保管していました。

この辺りもエルフとの感覚の違いを表しています。

確かにここまでの話だけでもエルフという種族がかなり特別な存在だと分かるでしょう。

ここで少し原作にはない描写があるのでそちらにも触れておきます。

ヒンメルがフリーレンとの旅に向けて準備をしているシーンです。

ヒンメルがずっと大切に使用していた剣が映され何かを思い出しているような表情のヒンメル。

過去の旅を思い出しているのか。

その後フリーレンが準備が遅いと催促に来た際には

「ハゲなりの準備がある」

と言って身なりを整え始めます。

ここは原作にあった描写ですけどその前の追加描写を踏まえるとちょっと印象が変わりますよね。

その後フリーレンたちはハイターとアイゼンと合流し「エーラ流星」を見に行くことになります。

なんだかハイターは普通に格好よく年を取っています。

むしろ酒浸りだったハイターの方が老化現象がひどいと思いますよね。

ここからフリーレンたちは1週間ほどの旅に出ることになります。

この旅はヒンメルの老いぼれ具合を見るとかなりきつい旅ではと思いますよね。

作中では明言されていませんがおそらくフリーレンは心のどこかでこの4人で再び冒険をしたかったのだと思われます。

そして1週間の旅の末4人は再び「エーラ流星」を見ることになります。

その美しさにヒンメルは

「ありがとう」

と一言つぶやきます。

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス

そして76歳の天寿を全うし永眠することになります。

この辺りの描写もアニメならではで音楽も相まってすごく引き込まれますよね。

王都で開かれたヒンメルの葬儀。

「勇者」の葬儀ということで多くの人が集まりました。

棺の中にはしっかりとあの剣も入れられています。

ヒンメルにとって本当に大切な剣だと言うことが分かります。

そんな最中、かつての仲間が命を落としたというのに無表情なフリーレンに陰口を叩く人が現れます。

確かに人間からすると薄情な人物に見えますよね。

ただこの時フリーレンの中にはある思いが湧いていました。

それはヒンメルのことを何も知らないという思いでした。

そしてヒンメルが埋葬されるとフリーレンは

「だって私この人のこと何も知らない」

とつぶやきます。

続けて

「人間の寿命は短いと知っていたのに
なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう」

と涙を流します。

このヒンメルの葬儀のシーンは原作でも泣けますけどアニメだとさらに涙腺が崩壊しますよね。

声優さんの演技ってやはりすごいと思います。

声優さんの演技もすごいですがこのシーンは原作と違う工夫がされています。

原作では最初から泣いていたフリーレンですがアニメではセリフの途中から涙を流しています。

そのためより一層、別れのシーンに深みが出ています。

その後、皆と別れるシーンの前にヒンメルからもらったあの指輪を眺めているフリーレンが映されます。

ここも原作にはなかったシーンです。

ヒンメルとの思い出を思い返しているような描写です。

普通原作の内容を削る作品が多い中この作品は本当に細かな付けたしが多いのがこのアニメの特徴です。

制作陣の強いこだわりを感じますよね。

葬儀の後ハイターは聖都に戻る際、自分の命も長くないことを告げます。

そしてフリーレンは魔道書を集める旅を続けるとに人間のことを知ろうとするんだここからようやくフリーレンの物語が始まるのよね。

この時フリーレンはアイゼンを旅に誘っています。

アイゼンはドアーフ族ということで寿命が300年ある種族です。

そんなアイゼンですらもう斧が振れない状態になっておりフリーレンの申し出を断ります。

この辺りもフリーレンが孤独であることをさりげなく表しています。

再び仲間と別れたフリーレンはここから人間を知る旅に出ることになります。

新たな出会い

『葬送のフリーレン』©山田鐘人/アベツカサ/小学館・マッドハウス

最後のパートはヒンメルの没後20年にまで時間が進んだところから始まります。

フリーレンは森で迷っているところである少女に出会います。

それがフェルンです。

この時フリーレンは聖都に買い出しに来ていましたがハイターが森の中で隠遁いんとん生活をしていることを聞かされます。

そこでハイターに会いに行くために森の中をさまよっていました。

このシーンも原作より道に迷っている感が出てます。

同じ木が出てくるシーンなんかもアニメオリジナルです。

本当に作品に対する強いこだわりを感じます。

森の中でフリーレンと出会ったフェルンはハイターが助けた戦争孤児でした。

ハイターはお酒を飲むのもやめフェルンの親代わりとして2人で森の中で暮らしていました。

フリーレンからするとハイターが戦争孤児を拾って育てていたことにかなり驚いていたみたいでした。

聖職者であるもののハイターは生臭なまぐさ坊主と呼ばれるほど俗物寄りの人間でした。

そのため人助けとかをするタイプではありませんでした。

この辺りはヒンメルと正反対な人物として描かれています。

ということはむしろハイターもヒンメルに影響されたのかとも考えれます。

ハイターは元々ヒンメルとは幼馴染みの間柄です。

そのためヒンメルが天寿を全うしたことでハイターの中でも何か思うところがあったのだと思われます。

やっぱりヒンメルが命を落としたことはパーティメンバーに大きな影響を与えていたのでしょう。

もちろん前述の通りフリーレンも影響を受けた1人です。

実際にフリーレンがハイターの元を訪れたのも今までお世話になったお礼をしようと考えていたからでしょう。

フリーレンは旅先でも今まで以上に人と関わるようにしてたもの50年間一切ヒンメルたちと合わなかった頃と比べると確かに大きく考え方が変わったようです。

それでもハイターと再会したのはヒンメルの葬儀から20年も経った後なのですが。

フリーレンはハイターに何か手伝って欲しいことはないかと尋ねます。

するとハイターはフェルンを弟子として連れて行ってくれるように頼みます。

ハイターからすると自分の寿命が尽きるのを自覚していたと読み取れます。

そうなるとフェルンのことが心配になってくるものです。

ただこの願いに対してフリーレンは

「それだけはできない」

と答えます。

なぜなら

「見習いの魔法使いは旅先で命を落とす確率がとても高かった
そのため友人から預かった子をみすみす命を落とさせることはできない」

と言います。

するとハイターは別のお願いをすることにします。

それは不老不死の魔道書の解読でした。

その解読にはフリーレンでも4~5年はかかりますがそのお願いをあっさりと引き受けることにします。

エルフであるフリーレンからすると4~5年って時間は一瞬です。

でも不老不死の魔導書はハイターからするとやはり命を失うのが怖くなったのかと思いますよね。

ハイターの場合はやはりフェルンのことが心残りなのでしょう。

ただそんなフェルンですがとんでもない魔法使いの素質を持っていました。

ハイターに助けられてからひたすら魔法の修行をしていたフェルン。

その魔力操作技術はずば抜けておりフリーレンでさえ魔力探知でフェルンを見つけるのは至難の技でした。

さすがのフリーレンもフェルンの魔力操作には驚いていました。

フェルンはハイターから言われた課題である、遠方にある1枚岩を打ち抜く練習をしていました。

この1枚岩を打ち抜くことが1人前の魔法使いの証になります。

でもこの1枚岩がなかなか打ち抜けません。

途中で魔力が離散してしまいます。

そこでフェルンはフリーレンに

「どのような修行をすればいいか」

尋ねます。

その質問にフリーレンは

「魔法は好き?」

と尋ね返します。

その質問にフェルンは

「ほどほどでございます」

と答えます。

その答えを聞いたフリーレンは微笑みながら

「私と同じだ」

と返事しアニメ第1話第1部は終了します。

この時のフリーレンの笑顔がとても印象深かったですよね。

これからフェルンとの関係性が楽しみになる終わり方でした。

まとめ

今回はアニメ葬送のフリーレン第1話第1部「冒険の終わり」について紹介しました。

最初フリーレンの世界観がアニメでどれだけ描くことができるかどうか期待していました。

期待通りにアニメの方がより一層世界観に没入できて本当に素晴らしい作品に仕上がっています。

これからも葬送のフリーレンについて考察していきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回は以上です。

 

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