鬼滅の刃

【鬼滅の刃】鬼舞辻無惨がやらかした失態を考察!

2023年9月4日

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

質問者
鬼舞辻無惨がやってしまった失態について教えてください。

こんにちはエンタメ考察室です。

鬼舞辻無惨は鬼殺隊の宿敵であり本作の最終決戦の鬼ですよね。

他人を虫けらのように扱う冷酷非道な性格はまさに悪役の鑑と言える存在ではないでしょうか。

最強の鬼と呼ぶに相応しい存在でありながらも頭に血が上り善良な医者を殺してしまったり、成果が出ないのを部下のせいにし下弦の鬼を解体したりなど物語が進むにつれて無能と言わざるを得ない行動をとっています。

今回は鬼舞辻無惨が作中で見せた失態について解説していきたいと思います。

 
 
 

※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。

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1.善良な医者を殺害

一つ目の失態はつい頭に血が上ってしまって主治医を殺害したことです。

鬼舞辻無惨はもともと人間でした無惨が鬼になる原因となったのが病弱だった無惨を治療していた善良な医者です。

平安時代に生まれた無惨は体が弱く20歳になる前に死んでしまうと言われていました。

善良な医者はそんな無惨を少しでも長生きさせてやろうと試行錯誤していたようです。

しかし努力の甲斐なく無惨の病状は悪化していきます。

一向に良くならないことに腹を立てた無惨はついカっとなって医者の頭を8割殺害してしまいました。

怒りに任せて医者を殺してしまった無惨ですがなんと医者の死後に医者から与えられた薬が効いていることに気づきます。

この薬によって無惨の病は治り強靭な肉体を手に入れることができました。

一方で太陽の光を浴びられず本能的に人の血肉を欲する体になってしまいます。

食欲に関しては人間を食べれば解決するため不都合に感じていなかったようです。

しかし日中の活動を制限させることは無惨にとっては耐え難い屈辱でしたより完全な肉体を求めた無惨ですが薬の調合を知っていたのは殺した医者だけでした。

以降無惨は体温を克服するために青い彼岸花の捜索と太陽を克服できる体質の鬼を作るために人々を鬼に変え続けることになります。

そもそも無惨が頭に血が上り医者を殺してさえいなければ青い彼岸花の所在がわからなくなることもなく医者の努力によって元の人間に戻れていた可能性は高いですよね。

人間を殺す必要もなくなりますし無惨以外の鬼も生まれなかったでしょう。

そうなれば鬼殺隊そのものが設立されなかったのではないでしょうか。

公式ファンブック・弐によれば無惨は人間的感染を持ち合わせておらず共感能力が極めて低いとされており人間よりも昆虫に近いとまで言われています。

そう考えると永遠の肉体を求めた無惨が鬼殺隊によって打ち倒されたのは元を正せば無惨の短気な性格が原因だと言えるでしょう。

2.珠世の存在

2つ目の失態は玉よという天才の反逆者を生み出してしまったことです。

珠世は無惨によって鬼にされた女性です。

人間時代病に伏していた珠世の前に無惨が現れました。

子供が大人になるのを見届けたいという思いから珠世は無惨の手を取ります。

病気は治ったものの鬼となった珠世は家族を自らの手にかけてしまいました。

家族のために生きながら会おうとした珠世です。

しかし無惨に騙されたことで愛する家族を永久に失うことになったのです。

この出来事以降彷徨わしく敵である無惨のそばに付き従うことで仇討ちの機会を虎視眈々狙っていました。

公式ファンブック・弐では無惨は時間さえあれば薬を全て分解できるため無惨を逃がさないように夜明けまで戦ってくれるものを探していたことが明かされています。

これは継国縁壱と無惨が戦った際の珠世の反応からもわかります。

珠世は縁壱に圧倒される無惨を見て期待する素振りを見せギリギリのところで無惨が逃亡すると

「死ねばよかったのに行き汚い男」

と泣き叫んでいましたよね。

縁壱との出会いを機に珠世は無惨のもとを離れましたその後は初めて自力で無惨の呪いを解き無惨を打ち倒すための薬を研究する反逆者となります。

無惨を罵っても死ななかったことから縁壱と出会った時点です。

でに珠世にかけられた呪いは解けていたのかもしれませんだからこそ珠世は無惨のもとを離れても生きていられたのではないでしょうか。

炭治郎らが無惨を討伐できたのは珠世の存在があったからこそと言えます。

珠世が作り出した薬は最終決戦において無惨を追い詰める切り札となりました。
鬼の力を奪う人間帰りの薬1分で50年分追いさせる廊下の薬追い詰められた無惨が分裂して逃亡するのを防ぐ分裂阻害の薬そして弱った無惨を内部から攻撃する細胞破壊の薬です。

これらの薬は炭治郎虫柱誇張しのぶなどの協力を得たものではありますが珠世がいなければ完成することはありませんでした。

薬の他にも珠世が鬼にした青年である愈史郎の結果術志は最終決戦において現場と指揮系統をつなぐ重要な役割を果たしています。

同じく珠世によって鬼化された猫の茶々丸も無惨の攻撃を受けて細胞が破壊された柱たちに治療薬を運ぶ活躍を見せました。

彼らもまた珠世がいなければ存在しなかった要素と言えるでしょう。

いたずらに珠世の心を弄び強い恨みを買ったことが最終的には無惨自身の首を絞めたと言っても過言ではありません

3.竈門家襲撃

青い彼岸花のありかなど重要な情報に気づけなかった3つ目の失態はせっかく竈門家を襲ったのに重要な情報をことごとく見逃したことです。

無惨は青い彼岸花を探すためそして太陽を克服できる体質の鬼を生み出すために人々を鬼に変えていました。

鬼滅の刃は無惨が炭治郎の成果である竈門家を襲撃したことから物語が動き出しますよね。

山を下りていた炭治郎だけは襲撃を逃れましたが禰豆子は鬼となり他の家族は皆殺しにされてしまいました。

炭治郎はこの出来事を機に水柱冨岡義勇と出会い鬼殺隊として活躍していくことになります。

実は竈門家を襲撃した時点で無惨は目的の大部分を果たせていた可能性があります。

日の呼吸

一つ目は「日の呼吸」についてです。

竈門家は無惨にとって天敵と言える日の呼吸を基本としたヒノカミ神楽を受け継いできた家系でした。

結果的に炭治郎はヒノカミ神楽を先頭に応用することで火の呼吸を習得し無惨を脅かすほどの存在に成長しています。

始まりの剣士・継国縁壱に大敗を喫した無惨は上弦の壱・黒死牟とともに日の呼吸を受け継ぐ血筋を根絶やしにしました。

しかし実際は縁壱と親交のあった竈門家の先祖住吉が神楽という形でひっそりと後世に受け継いでいたのです。

もし無惨が竈門級の後継者だと気づけていたならば1話の時点で点滴である日の呼吸を途絶えさせることができていたのではないでしょうか。

禰豆子の生死

2つ目は禰豆子の生死を確認しなかったことです。

竈門襲撃時、無惨は禰豆子を死んだものだと思い込んでいました。

これは最終決戦での禰豆子の回想からわかります。

禰豆子からの視点だと思われる回送で無惨はこの程度の地の注入で死ぬとは太陽を克服する鬼など早々を作れたものではないなと言っています。

しかし実際は禰豆子こそが太陽を克服する鬼でしたよね。

もちろん禰豆子が太陽を克服できたのは炭治郎の窮地を救いたいという思いや数々の戦いを経て成長した影響もあると思います。

しかし珠世は根津の地に対して短期間で血の成分が何度も何度も変化していると語っていましたこのことから禰豆子が特別な鬼であることが伺えます。

つまりもし無惨が禰豆子の生死をしっかりと確認していたならば1話の時点で太陽を克服する鬼を手に入れることができていたのではないでしょうか。

青い彼岸花

3つ目は青い彼岸花についてです。

公式ファンブック・弐では炭治郎の母気が青い彼岸花の咲く場所を知っていた事実が明かされています。

炭治郎も幼少期に青い彼岸花を見せてもらっており下弦の5累との戦いで見た相馬島にも青い彼岸花が映り込んでいましたもし無惨が消えを殺す前に青い彼岸花を知らないかと聞いていたならば1話の時点で青い彼岸花を手に入れることができていたかもしれません結果論ではあります。

が無惨は竈門襲撃時に多くの重大な見逃しをしていることがわかります。

4.人選の失態

4つ目の失態は浅草で炭治郎から逃げ中途半端な強さの鬼を仕向けたことです。

任務で浅草を訪れた炭治郎は偶然無惨の存在に気づきます。

炭治郎に肩を掴まれた無惨は近くにいた男性を鬼に変化させ囮にして逃亡しましたよね。

この時炭治郎の耳飾りが寄り1のものに酷似していることに気づいた無惨は配下の鬼である凄丸と矢巾を視覚として送り込みました炭治郎から逃げる際絶対にお前を許さないと言われた無惨はかつて自身を圧倒したより位置を思い浮かべています。

このことから無惨が炭治郎から逃げたのは炭治郎が縁壱と同じ耳飾りをしていたことでより位置へのトラウマから日の呼吸を警戒したからとも受け取れます。

しかし実際のところは炭治郎は火の呼吸に目覚めておらず下弦の鬼にも満たない矢幅にすら苦戦する程度の力しか持っていませんでした。

もし無惨がトラウマに打ち勝ち炭治郎を攻撃していたならば炭治郎はあっという間に殺されヒノ呼吸は永遠に途絶えていたのではないでしょうか。

また無惨は炭治郎が縁壱の関係者つまり日の呼吸を受け継いでいる可能性を感じていたにも関わらず中途半端な強さの鬼を仕向けています。

朱紗丸と矢琶羽は無惨の血で強化されてもなお珠世から

「おそらく十二鬼月ではないでしょう」
「弱すぎる」

と言われていましたよね。

中途半端な強さの鬼を仕向けた結果炭治郎と禰豆子に経験を積ませ珠世たちとの関係を深めるきっかけを与えてしまいました。

日の呼吸の使い手かもしれない相手ならばせめて下弦の鬼級の刺客を差し向けるべきだったのではないでしょうか。

5.下弦の鬼を解体

5つ目の失態は下弦の鬼を解体したことです。

下弦の伍・累が討伐された後、無惨は残りの下弦の鬼に招集をかけました。

そして上弦の鬼と比べて鬼殺隊に殺されすぎている下弦の鬼に対し一方的に解体を宣言します。

結果的に下弦の壱・魘夢以外の鬼は無惨に殺されてしまいました。

下弦の鬼を全滅させた無惨は鬼滅ファンの間で鬼柱とも呼ばれています。

この時の無惨の自己中心的な振る舞いは「パワハラ会議」と呼ばれるほどでした。

結果的に下弦の鬼の解体は無惨自身の首を絞めることになります。

一般的な大使にとって下弦の鬼は驚異的な強さを誇ります。

これは下弦の5累との戦いを見れば分かりますよね。

累は終始、炭治郎を圧倒しておりヒノカミ神楽と爆血の合わせ技すら回避していました。

この時累は家族役の鬼に力を分け与えており万全の体制ではありませんでしたつまり弱体化した状態の累です。

ら当時の炭治郎では勝てなかったのです。

公式ファンブック・弐によると累の本当の実力は下弦の壱、弐くらいあり家族役の鬼に分けた決起術を回収すれば柱と良い勝負をしたかもしれないしさらに強く変化したかもしれないと無惨が予想していたことが判明しました。

確かに柱三人分の強さと言われる上弦の鬼には劣りますがあっさりと捨てるにはあまりにももったいない戦力ですよね。

炭治郎らの戦いは常にギリギリでしたもし無限列車に援務以外の下弦がいたとしたらまた遊郭の戦いに下弦の鬼が参加していたならば炭治郎たちは負けていたかもしれません。

また無惨は最終決戦で普通の鬼に下弦並みの力を与えることで柱たちの足止めをしました。

自ら不要とした下弦の力に頼っているのはまさに本末転倒と言えるのではないでしょうか。

6.共喰い設定

6つ目の失態は反逆を恐れて鬼を触れられなくしたことでかっこ撃破されてしまったことです。

珠世によれば無惨は鬼たちが結託して反逆することを恐れるあまり鬼同士が共喰いする習性を植え付け群れることができないように仕向けていたようです。

実際作中ではほとんどの鬼が単体で行動していますよね。

基本的に複数で行動するのは浅草での凄まると矢幅刀鍛冶の里での斑点具と玉壺など無惨の命令を受けた場合でしたよね。

また無惨の命令があった場合でも十体、二十体といった多数で行動する描写はありませんでした。

例外として累だけは無惨の許しを得て家族という群れを作っていました。

累は無惨のお気に入りであったこと累は家族役の鬼に自身の力を分け与えていたため弱体化しており反逆の危険性が少なかったことが群れの形成を認められた理由だと考えられます。

これにより鬼は常に一体多数の戦闘を強いられることになります。

その結果数々の強力な鬼たちが実力的に大きく劣るはずの人間に倒されています。

例えば無限列車編では下弦の壱・魘夢が列車と融合することで乗客全体を人質に取りましたよね。

200人もの乗客を人質に取るという圧倒的優位な状況だったにも関わらず結果的に乗客を一人も吸収できず本来の力を発揮できないまま倒されてしまいました。

仮に魘夢が多数の鬼を従えていたならば煉獄さんの力を持ってしても乗客を守りきることは難しかったのではないでしょうか。

そして魘夢が乗客を吸収し戦力増強を果たしていたのなら当時の炭治郎らでは勝てなかった可能性が高いと思います。

その他の戦いにおいてももし鬼たちが徒党を組んでいたら勝つことが難しかった場合が多いのではないでしょうか。

自らの命を守るために鬼を蒸れることができないように作った無惨でしたがそのせいで強力な鬼が次々と討伐されてしまい最終的には自身の破滅へとつながったと言えるでしょう

7.産屋敷家襲撃

7つ目の失態はなぜか1人で産屋敷家に行ってしまったことです。

新上弦の肆・鳴女の能力によって産屋敷家の所在を知った無惨は産屋敷耀哉を手にかけようと産屋敷家を訪れました。

無惨の訪問を予期していた耀哉の自爆が狼煙となり物語は一気に最終決戦へと移行することになります。

無惨はこれまでずっと鬼殺隊から姿を隠していました浅草で炭治郎に発見されたことを除けば鬼殺隊の誰も無惨の情報を掴んでいませんでしたよね。

それこそ現役の柱ですら誰も無惨の顔を見たことがなかったくらいです。

ここまで徹底的に身を隠していた無惨ですがなぜか自ら敵の本拠地に乗り込んでしまったのです。

これにより無惨は加賀の自爆を受け浅草で鬼にされた人の決起術通称「浅草ニードル」で身動きが取れなくなり極めつきに珠世の薬を打ち込まれることになりました。

先ほども解説したように無惨が敗北した大きな要因の一つとして珠世の薬があげられます。

珠世の薬によって弱体化した無惨は最終的に炭治郎らに敗北してしまいました。

もし無惨が産屋敷家を訪れていなかったなら珠世が薬を打ち込む機会がなくなり弱体化せずに済んだのではないでしょうか。

もしくは一人で突入などせず黒死牟や童磨といった最強クラスの鬼を引き連れて総攻撃をかけていたのなら結果は大きく変わっていたと考えられます。

また無惨な訪れた際、耀哉はいつ死んでもおかしくないほど衰弱していました。

結果論ではありますが無惨が行こうが行くまいが耀哉は亡くなっていたのです。

それまで鬼殺隊への対応は全て部下の鬼に任せていたのにも関わらずなぜか産屋敷家にだけは一人で乗り込んでしまったことが無惨の大きな敗因と言えるのではないでしょうか。

まとめ

本作最強の敵であり最後まで鬼殺隊を苦しめ続けた鬼舞辻無惨。

圧倒的な力や残虐な性格が目立つ一方で意外と抜けた側面のある愛すべき登場人物でもありました。

この記事を読んで無惨のことを好きになった人はまた別の記事でお会いしましょう。

今回は以上です。

 

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