こんにちはエンタメ考察室です。
響凱は炭治郎と善逸が合流した後に遭遇した元下弦の陸の鬼です。
鼓を体に埋め込んだような恐ろしい見た目とは違い人間の頃の記憶と葛藤する部分のある人間臭さが特徴的な鬼です。
炭治郎によって頸を斬られてしまうのですが最後に自分の才能を認めてくれた炭治郎に対して涙を流す姿が印象的でしたよね。
今回はそんな響凱の性格や強さについて解説したいと思います。
また響凱が人間を喰らうことができなくなってきた理由についでも考察しているのでぜひ最後までお楽しみください。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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1.響凱
響凱は顔に三毛猫のような文様があるだけでなく両肩・腹・両足・背中に複数の鼓が埋め込まれているような姿をしておりしめ縄のようなものを腰に巻いていて上半身は裸です。
鼓屋敷での戦いでは炭治郎と出会う前に背中の鼓を他の鬼との戦いの中で落とし、てる子の兄・清が拾って逃げたため一つ鼓が不足した状態でした。
また人里離れた山奥にある屋敷を住処にして暮らしており公式ファンブックでは屋敷を中心とした縄張りを作って人を攫い喰らっていたということが明かされています。
性格はかなり神経質なようでぶつぶつと何かを呟きながら屋敷を歩き回っているところを炭治郎とてる子に見つかりました。
響凱は元下弦の陸なのですが多くの人間を喰らうことができなくなってきたことを無惨に指摘され、位を剥奪されており炭治郎たちと出会ったときにはすでに十二鬼月ではありません。
位を剥奪される時に無惨によって右目にバツが付けられています。
なんとしてでも十二鬼月に戻りたいと考えていた響凱は一人喰らっただけで50人分や100人分の栄養が摂取できる稀血を探していたようです。
清は稀血だったことから兄弟と一緒にいたにも関わらず一人だけ攫われてしまったのです。
2.強さ
響凱は自分自身の体に埋め込まれた鼓を使った血鬼術を使います。
それぞれの鼓には違った能力があります。
まず背中の鼓を打つと自分がいる部屋が一瞬で別の部屋になります。
この鼓を拾った清は鼓の力を使って鬼たちがひしめく鼓屋敷で生き残ることができました。
部屋に何者かが侵入しそうになると鼓を叩いていたようです。
あのような危険な屋敷で稀血の人間が生き残るのは困難であることが予想できますので素晴らしい判断をしたと言えますよね。
その他の鼓は
・左方の鼓は左回転
・右足の鼓は前回転
・左足の鼓は後ろ回転
と部屋自体を自由に回転させることができます。
文字通りぐるぐると地面が回転するため立っていることすら困難な状態になるでしょう。
そして腹の鼓を打つと爪状の斬撃が敵を襲います。
つまり響凱の攻撃を一言でまとめるとぐるぐると部屋を回転させて足場を不安定にした上で腹の鼓で相手を攻撃するというスタイルになります。
響凱は鼓の早打ちができるためその攻撃スピードは目にもとまらない速さになり炭治郎を追い込みました。
独特の戦闘スタイルを持っている響凱ですが無惨から簡単に斬り捨てられ十二鬼月から外されていることからも無惨にはあまり気に入られていなかったと予想できますよね。
無惨は強い鬼を好む傾向があるので下弦の陸から外された時の響凱は十二鬼月として実力不足であったことは確かでしょう。
下弦の陸を剥奪した時に無惨が響凱に対して怒りをぶつけていることから響凱は無惨に期待をされていたものの結果的に期待を裏切られたと感じられたのかもしれません。
一度は力を認められ無惨から血を分け与えられていることから考えると響凱が人を喰らい続けることができれば下弦の陸を剥奪されることもなかったのでしょう。
響凱の強さについて考察してみると肋骨が折れた状態で全集中の常中を修得していない炭治郎によって頸を斬られたことからその他の下弦のを人に比べると力不足だったことは明らかです。
特に炭治郎が太刀打ちできなかった下弦の伍・累である那田蜘蛛山の累に比べるとその力の差は歴然だと感じられますよね。
3.文筆業への想い
響凱は人間の頃から鬼になってなお文筆業で身を立てることを望んでいましたが残念ながら才能に恵まれなかったようです。
響凱の記憶ではある男に
「全てにおいてゴミのようだ」
と貶され原稿を踏みつけられるという屈辱を受けていました。
さらにその男は作品を否定しただけでなく響凱の趣味であった鼓の腕も
と言い放ち
という人格否定までしています。
今の社会なら立派なパワハラ問題になる発言ですよね。
この場面は恐らく響凱が鬼になったばかりの描写だと思います。
響凱は自分が鬼になってしまったことを隠して執筆を続けその男に作品を読ませていたようおです。
目の前に人間がいるのに襲わず人間の頃のままの意志を持ち人間として対応していることから響凱は他の鬼よりも精神的に強かったのか鬼としての変化を抑え込むほど執筆への執着を持っていたのでしょう。
鬼になっても人間を喰らわずに人間の頃の意志を貫くという姿勢は炭治郎の妹である禰豆子と共通する部分であるといえますね。
響凱は鬼としての強さ欲望よりも自分の才能を伸ばすことに全力を注ぎたかったと考えられます。
しかし響凱の作品をこき下ろした男の暴言により人間を殺す・喰らうという行動を始めてしまったのかもしれませんね。
ちなみにこの男は響凱の手によってバラバラにされています。
そのような過去を持っていることから響凱は自分の才能を認められたいという強い願望を抱いておりそれは鬼になって時間が経っても失われていないようです。
炭治郎との戦いの中で部屋が荒れて響凱が執筆したと思われる原稿が部屋中に飛び散っていることを考えても昔の作品を大事にしまっていたかまだ執筆を続けていた可能性もあります。
炭治郎は追い詰められた戦いの中でも響凱の原稿を踏みませんでした。
もちろん炭治郎は響凱の過去やその原稿の意味を知らなかったものの誰かの手書きの文字は踏みつけるべきではないと考えた結果でしょう。
戦いの最中でそんな配慮ができるなんてさすが炭治郎としか言いようがありません。
そして戦いの最後には
という言葉を響凱に伝えます。
それは響凱が人間の頃からずっと求めていた言葉ではないでしょうか。
おそらく趣味だった鼓が要因となって鼓の鬼になってしまった響凱です。
自分の才能を認められたいという気持ちが炭治郎の言葉で消化されたということでしょう。
炭治郎の優しさ人柄が響凱の過去の傷を癒してくれ響凱は安らかな表情で消滅していきました。
4.響凱は人間に戻りたかった
無惨から下弦の陸を剥奪された理由は響凱が以前より人間を喰らうことができなくなってきたからでしたよね。
鬼が喰らうことができる人間には個人差があるということがこの場面でわかりましたよね。
それではなぜ響凱は人間を喰らうことができなくなってきたのでしょうか。
鱗滝さんが言ったように鬼は人間を喰らえば喰らうほど強くなります。
多くの人間を喰らうとさらに強くなり肉体を変化させたり強い血鬼術も使えるようになるのです。
響凱も無惨からより強い力を分け与えられた時には
「なお一層強くなるのだと信じていた」
と言っています。
響凱自身はまさか自分がたくさんの人間を喰らうことができなくなる日が来るということを予想していなかったようですね。
響凱が人間をたくさん喰らうことができなくなった理由について二つ考察してみます。
一つ目の理由は響凱は単純に十二鬼月のような水準の鬼としての素質がかけていた可能性があります。
許容量を超えてしまい人間を喰らうことができなくなったということです。
二つ目の理由は響凱の願いや記憶に関係する部分です。
下弦の伍である累の
「人間の頃の記憶も消えていく」
という発言があるように鬼は人間を喰らう量に比例して人間時代の記憶を失っていくようです。
響凱は自分が書いた作品を他の人に認めてほしいという望みを今も忘れていないため自分の意思ではなく本能的にその記憶を失いたくないと考えていたのかもしれません。
つまりどんなに努力して人を喰らおうとしても人を喰らうことを身体が拒んでいた可能性があるということでです。
鬼としては珍しい事例ですが上弦の参である猗窩座も無意識ではあるものの人間時代の記憶に囚われて女性を喰らうことを避けていました。
猗窩座は無惨のお気に入りであり喰らう人間を絞ったとしても十分な強さを持った鬼であったためそれが許されていたのです。
響凱は人間そのものを多く喰らうことができなくなってしまい強さの潜在能力も猗窩座ほどではなかったため無惨の期待に応えることができなくなってしまったのでしょう。
響凱が人間をたくさん喰らうことができなくなった理由は響凱の思いや過去の影響が強いように感じますね。
しかしその響凱の願いは最後に炭治郎によって叶えられました。
という言葉はありませんでしたが響凱の涙がすべての答えだったのではないでしょうか。
まとめ
響凱が人間を喰らうことができなくなってきた理由を以上のように考察してみました。
鬼でありながらも人間の頃からの願いである自分の才能を誰かに認めて欲しいという願いを持ち続けた響凱は鬼の中でも珍しい鬼であることが分かりました。
最後に炭治郎の言葉で救われた響凱ですが響凱がいつか自分の才能を人間として開花できることを祈ります。
響凱には地獄で罪を償い人間に生まれ変わって成功してほしい。
響凱の人格を否定した男は糞だと思った人はまた次の記事でお会いしましょう。
今回は以上です