こんにちはエンタメ考察室です。
今回は禰豆子以外の家族を殺され絶望していた炭治郎のもとに突如現れた鬼殺隊隊士・冨岡義勇について解説したいと思います。
また義勇が初めて炭治郎と遭遇した日、鬼の禰豆子を斬らなかった本当の理由についても考察しているのでぜひ最後までお楽しみください。
禰豆子を斬らなかった理由は以下のように考察してみました。
理由
・怪我を負わされ飢餓状態だったにもかかわらず兄を喰わずに守ろうとした禰豆子を見たから。
では詳しく考察していきましょう。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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1.冨岡義勇
冨岡義勇は背中まである黒い髪を後ろで1本縛りにしている特徴的な髪型をしています。
伊之助が半々羽織と呼んだ特徴的な羽織は無地の方が姉の蔦子、亀甲模様の方は親友だった錆兎の形見をつなげて仕立てたものです。
片身替模様と呼ぶ作りだそうで片身と形見がかけられている可能性も考えられます。
全集中の呼吸の五大流派の一つである水の呼吸の使い手で鬼殺隊での階級は最上位の柱です。
両親を病気で亡くし姉を鬼に殺され天涯孤独の身になったところを鱗滝さんに引き取られ剣術を身につけました。
鍛錬の末13歳で最終選別に参加し鬼殺隊に入隊します。
普段は寡黙でクールな義勇ですが意外と天然で可愛い一面もあります。
那田蜘蛛山にて任務として禰豆子を斬ろうとする蟲柱の胡蝶しのぶと考えがあって兄妹をかばっている義勇は対立してしまいます。
ろくな説明もしない義勇に胡蝶しのぶが
と言い放つ場面は有名ですよね。
それに対する義勇の返答は
でした。
公式ファンブックによると口下手でコミュニケーションがあまり取れていない自覚はあるものの嫌われてはいないと信じているそうです。
きっぱりとした嫌われてない発言を聞いた炭治郎としのぶの「えっ」というリアクションがなんともコミカルですよね。
実際、風柱の不死川実弥は言葉の足りなさから嫌味な奴と誤解され嫌われています。
炭治郎に対し
「不死川はずっと怒っていたから」
と関係改善を悩む本心を吐露しました。
不死川の好物のおはぎを
というズレた仲直り作戦を考えてしまうあたり天然さが炸裂しています。
口下手な義勇なりに他の柱と馴染もうと努力しているのでしょう。
公式ファンブックには柱から見た他の柱たちそれぞれの印象が載っているので義勇がみんなをどう思っているのかを一部ご紹介します。
恋柱の甘露寺へは
同い年の蛇柱・伊黒には
と思っているようです。
岩柱・悲鳴嶼のことは
「ちょいちょい話しかけてくれる優しい人好き」
だそうです。
作中でぶつかる場面の多かった風柱・不死川実弥は
としか書かれておらず不死川が思うような見下していることは決してなかったことがわかります。
蟲柱・胡蝶しのぶのことは
と思っていたようで表情にこそでない者の数少ない話し相手と思っていたのではないでしょうか。
そして炎柱・煉獄杏寿郎に対しては
となっており口下手な義勇を気に掛ける煉獄の人望の厚さが伺えますね。
以上のことからも義勇は話しかけてくれるかどうかをかなり気にしていますね。
誤解されやすい義勇ですが決して周りを嫌っていたり見下しているわけではないことがわかります。
2.性格
口下手で寡黙な義勇ですが子供の頃は快活で笑顔の多い少年だったようです。
姉を鬼に殺されたり最終選別で親友・錆兎を失うといった悲しい経験が義勇の人生に暗い影を落としてしまいました。
自分は守られて生き延びただけであり柱を名乗る資格はないと自分を卑下し常に自責の念に苦しんでいます。
そのためでふさぎこんだ態度や周りから一線を引く言動が目立つのでしょう。
他の柱たちからは誤解されがちですが努力家で実は情に厚い性格だと思います。
炭治郎と初めて出会った時には残酷とも思えるような厳しい言葉をかけていました。
ほとんどの家族を殺され幸せな日常を理不尽に奪われたばかりの炭治郎からしたら追い打ちといってもいい仕打ちに見えますよね。
けれど炭治郎を怒鳴りつけながらも心の内では
「わかるよ」
と呼びかけ理解を示していました。
奮い立たせるためにあえて厳しい言葉をかけていたんですね。
さらには気絶した炭治郎を雪が降る中目が覚めるまで待ってあげています。
禰豆子の特徴とも言える竹の猿轡もこの時初めて登場しているので倒れている間に義勇が作ってあげたのでしょう。
またほんの少しやりあっただけで炭治郎の戦いにおける感性を見抜く慧眼の持ち主です。
自分の恩師でもある鱗滝に炭治郎に稽古をつけてあげるよう取り計らっていました。
あとで紹介する自信への負い目から
「本当に水柱にふさわしい人間を探したい」
という思いもあったのかもしれませんね。
不器用で口下手ゆえにあまり周囲には理解されにくいもののとても優しくそして芯が強い人物であることがわかります。
3.強さ
理由は十代にして全集中の呼吸の基本の一つである水の呼吸を極めた剣士です。
今でこそ柱として鬼殺隊の中心戦力となった義勇ですが錆兎ともに鍛錬していた時代や最終選別の時点ではそれほど強くなかったと思うはれます。
最終選別では序盤から鬼の攻撃を受け朦朧としていたと本人が回想していました。
当時別格の強さだった錆兎に助けられなんとか生き延びています。
最終選別に臨んだ頃の炭治郎と比較してみると炭治郎は苦戦を強いられたものの藤襲山で一番手強かった手鬼を倒しています。
このことから選抜当時の義勇は同じ頃の炭治郎よりも弱いくらいの実力だったのではないでしょうか。
弱い自分が親友に命を助けられたという負い目があったからこそ必死の鍛錬で強さを磨き上げたのでしょう。
全部で10だった水の呼吸の型をすべて会得しさらには義勇独自の型・凪を編み出しています。
そこに至るには血の滲むような努力があったのではないかと思います。
義勇の入隊は13歳で初登場時19歳の時点では水柱になったばかりだったそうなので6年で柱に昇進していることが分かります。
コミックス幕間でのワニ先生のレクチャーによると柱になるのに必要な期間は平均で5年早い人で2年だそうです。
2ヶ月で柱になった時透無一郎のような天才肌ではなく努力の人と言えるでしょう。
那田蜘蛛山編では下弦の伍・累が操る父鬼の頸をあっさりと斬り落としていました。
伊之助と炭治郎の2人がかりでも斬れず父鬼に刀を折られた伊之助は驚愕していましたね。
剣技を目の当たりにした伊之助に
「一太刀の威力が違う」
「天と地ほどの差がある」
と評価されていました。
無限城での戦いでは炭治郎とコンビで行動していました。
炭治郎のわずかな動きから技を予測し自分はそれに合わせた技を出してお互いの邪魔にならないように攻撃を出すという器用さを見せました。
炭治郎は義勇さんがすごいと圧倒されていましたね。
そんな義勇ですが柱の腕相撲ランキングでは9人中5位でした。
小説版・片羽の蝶によるとこの腕相撲大会は
というお館様の発言がきっかけで行われたそうです。
わざと負けて気分よくさせてあげようという趣旨だったはずが普通に勝負して義勇に勝ってしまうあたりが柱らしいですよね。
3位から6位は接戦だったようなので単純な腕力だと柱の中では真ん中くらいかと思います。
よって義勇の強さの秘訣は腕力よりも洗練された剣技や冷静さにあるのではないでしょうか。
柱稽古をすることになった際も柱たちの会議に加わろうとせず
発言で反感を買ってしまいます。
その真意は
「他の柱と肩を並べていい人間ではない」
という卑下からでした。
しかし不死川実弥や伊黒らには
「見下している」
と誤解されていましたね。
これは義勇が強い剣士だと認められているからこそ嫌味と捉えられてしまうのであり実際は十分に水柱としての責務を果たしている証拠であると言えます。
4.悲しい過去
義勇の家族構成は両親のほか姉の蔦子がいました。
両親が病死して以降は遺産を頼りに姉と2人で暮らしていましたが姉の結婚を翌日に控えたある日、鬼に襲われます。
この時姉は義勇を庇って死亡してしまうのです。
公式ファンブックにて義勇は姉が鬼に殺されたと周囲の人間に言ったことから心の病気だと思われてしまうという過去があったと明かされました。
遠くに住む医者のもとへ連れられるところを脱走し山中で死にかけていたところを鱗滝の知り合いに救われたのでした。
最愛の家族を殺されその悲しみ理不尽な理由を理解されない絶望感はさぞ辛かっただろうと思います。
しかし気力を失わずおとなしく医者に連れられることなく脱走するところに意志の強さ胆力を感じますね。
以降養子、兼弟子のような形で鱗だけやその他、門下生と生活を共にしました。
ここで同じく孤児で同い年だった少年・錆兎と出会います。
お互い天涯孤独の身だったこともあり出会ってすぐに親友同士と言えるほど仲良くなったのだそうです。
身寄りのいない彼らにとってお互い兄弟同然のように思っていたのでしょう。
この時点での義勇はまだ少年らしい笑顔を見せることもありました。
コミックスの幕間では錆兎と手を取り合って戯れている姿を鱗滝さんが見守っているという微笑ましいカットもありました。
2人は修行の末、鬼殺隊に入るための最終選別を受けに行きます。
ここでの出来事が決定的に義勇ののちの人格形成に大きな影を落としたと言えるでしょう。
義勇は早々に鬼の攻撃を受けて負傷します。
意識が朦朧とする中、自分を他の候補者に託しそのまま別の鬼を倒しに錆兎を見送るのでした。
これが義勇が見た最後の錆兎の姿となってしまいます。
錆兎は鱗滝流門下生の中でも最強の実力の持ち主であり最終選別でもその力を遺憾なく発揮しました。
自分を殺した手鬼以外の鬼を一人でほとんど倒し他の候補者たちは全員生き残ったのです。
義勇は鬼を倒したわけではなくただ生き残ったというだけで選別に合格してしまいました。
錆兎を失った悲しみ守られながら運良く生き延びてしまったふがいなさなどから一時は食事も拒否して臥せっていたほど憔悴したそうです。
以降、義勇は自分を責め続け今のような言動や態度を取るようになったのでした。
義勇の身に着けている羽織は錆兎とったこの遺品から作られたものです。
さらに義勇の日輪頭にはさ人が持っていた刀と同じ形の鍔があしらわれているのをご存知でしょうか。
これには二人への哀悼の意だけでなく二人に守られた結果今も生きている己の戒め業を背負っていく覚悟が込められているのではないかと思います。
5.なぜ禰豆子を斬れなかったのか
鬼殺隊最大の任務は言うまでもなく鬼を倒すことです。
鬼に肉親を殺されたことをきっかけに入隊するものが多く憎き鬼たちを必ず滅するという確固たる決意で任務にあたっていますよね。
柱はその最たる存在でしょう。
特に風柱の不死川実弥は背中に「殺」と入れた羽織を身につけるほどでした。
もちろん水柱である義勇も例外ではありません。
鬼と人間が仲良くすればいいのにと語る胡蝶しのぶに対し即座に
と言っているくらいです。
そんな義勇が初めて炭治郎と遭遇した日鬼の禰豆子を斬らずに見逃したのはなぜでしょうか。
恩師・鱗滝さんへの手紙には炭治郎の戦う姿勢を評価し剣士としての才を見出したことを書いています。
最終選別を突破させ水柱にふさわしい人材に育ってほしいという想いもあったでしょう。
しかしそれだけならば炭治郎はともかく鬼の禰豆子を生かしておくという隊律に反する行動を取る必要はなかったのではないでしょうか。
禰豆子を斬らなかった理由はいくつか考えられますがその一つとして前述の姉・蔦子との悲しい別れが関係していると思います。
蔦子は義勇を鬼から庇って命を落としました。
弟思いの優しい姉だったことがわかります。
炭治郎たちと同様仲の良い姉弟だったのではないでしょうか。
だからこそ必死で禰豆子をかばう炭治郎の気持ちが義勇には痛いほど理解できたのでしょう。
もう一つは怪我を負わされ飢餓状態だったにもかかわらず兄を喰わずに守ろうとした禰豆子を見たからだと思います。
他の鬼とは異なる禰豆子の行動を見て
と刀を納めました。
義勇が錆兎との過去を打ち明けた時、炭治郎は
「良かったと思っているんだ」
と義勇の深い悲しみを理解していました。
自分よりも大切な人に生きていてほしいと思う優しいところは義勇と炭治郎はとても似ているのかもしれません。
この時の炭治郎の一言をきっかけに義勇は錆兎から言われた大切な言葉を思い出しています。
「託された未来を」
「お前も繋ぐんだ義勇」
これをきっかけにかたくなだった義勇も柱稽古に参加することを決めました。
蔦子や錆兎が命をかけて守り繋いでくれた命を自分も炭治郎たち後輩を育てることで繋いでいこうと考えたのかも知れません。
初登場の時点では義勇はこの錆兎とのやりとりを忘れていましたが潜在意識下にはちゃんと錆兎の言葉が残っていたために反射的に炭治郎と根津このことを守ったのではないでしょうか。
炭治郎の大切な妹を失くしたくないという気持ちを尊重したからこそ鬼の禰豆子もまとめて炭治郎を受け入れようと思ったのではないでしょうか。
いずれにせよこの英断がなければ異例とも言うべき鬼連れの鬼殺隊・竈門炭治郎は存在しませんし無惨討伐も叶わなかったかも知れません。
そういった意味でも義勇は多大な功労者ですよね。
まとめ
辛い過去を背負っていて寡黙で強くかっこいいイメージのある義勇ですが時折見せるちょっぴり天然な一面がとても魅力的な登場人物です。
無惨を倒し鬼殺隊を離れた後は本来の明るさを少しずつ取り戻しつつあるようです。
公式ファンブックでは宇髄夫婦と温泉に行ったり笑顔で買い物する様子が描かれていました。
辛い思いをたくさんした義勇には残りの人生が少しでも笑顔の多いものになればと思います。
義勇には幸せに生きてほしい!
鬼滅の刃で義勇が一番好き!
と思った人はまた次の記事でお会いしましょう
今回は以上です。
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