こんにちはエンタメ考察室です。
鋼鐵塚蛍は炭治郎の日輪刀を担当する刀鍛冶師です。
日輪刀は太陽の光以外では唯一鬼を殺すことができる重要な武器であり炭治郎たち鬼殺隊剣士しになくてはならない相棒です。
刀鍛冶としての腕前は確かな鋼鐵塚さんですがその強烈な人柄のほうが印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな鋼鐵塚さんの性格や小説版で書かれたお見合いの逸話について解説したいと思います。
また鋼鐵塚さんが刀鍛冶の里編で片目を失明した真相についても考察しているのでぜひ最後までお楽しみください。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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1.鋼鐵塚蛍
鋼鐵塚さんは最終選別に合格した炭治郎の日輪刀を作りそれ以来炭治郎の担当となっています。
炭治郎や冨岡義勇に水の呼吸を教えた恩人鱗滝さんの知人のようで炭治郎の日輪刀を届けに鱗滝さんの家に行ってきた際はお互い見知った雰囲気で話しかけていました。
年齢は37歳で大正コソコソ噂話によるとみたらし団子が大好物で怒りだしたらみたらし団子を上げるとたちまちご機嫌になってしまうそうです。
頭に被った笠にたくさんの風鈴をつけているなど変わった出で立ちをしています。
さらに顔には常にひょっとこのお面を付けているため初対面の炭治郎は面食らっていましたね。
後の刀鍛冶の里編でこれは鋼鐵塚さんに限らず里の人間全員がそうであることが判明します。
刀鍛冶の里で里長・鉄地河原鉄珍が登場した際に鋼鐵塚の下の名前が「蛍」であり鉄珍様が名付けたということも明らかになりました。
苗字のいかつさや本人の性格との乖離もあってか炭治郎は
と驚いていました。
とてもおしゃれな名前ですが本人は気に入っておらず可愛すぎると言って鉄珍様を罵倒してしまったようです。
ひょっとこのお面の下の素顔はとても端正な美青年ですが鋼鐵塚さんの性格などが災いしてか独身です。
2.性格
鋼鐵塚さんは自分の打った刀に大変な愛情と誇りを持ち偏屈かつ癇癪持ちで年齢に見合わない子供っぽい性格です。
人の話を聞かずに言いたいことをどんどん喋ってしまう場面が多々あり周りが見えない人でもあります。
刀鍛冶の里の少年・小鉄からは
と言われるほど癖のある人物です。
初めて炭治郎に会った時、家に上がってお茶をと勧める炭治郎を無視して玄関先で刀の入った包みを開けようとして鱗滝さんに呆れられていました。
炭治郎の赤みがかった目を見て
「こりゃあ縁起がいいなあ」
と喜びました。
日輪刀も燃えるように赤くなるかもしれないとワクワクしていましたが炭治郎の刀は黒く変化したため期待していたような赤い刀が見られなかった鋼鐵塚さんが怒って炭治郎に襲いかかります。
完全に八つ当たりであまりの大人げなさに炭治郎に
「何歳ですか?」
と言われるほどでしたね。
その後も炭治郎が刀を失くしたり破損するたびに怒り狂って殺そうとしてきたり呪いの手紙を送ってくるなど感情のままに暴走しがちな性格が伺えます。
しかしそれほど自分が打った刀への愛情と絶対の自信があるということでしょう。
那田蜘蛛山の戦いで刀が折れてしまった時は
「そうじゃなきゃ俺の刀が折れるもんか」
と泣きながら1時間も炭治郎を追い回しました。
怪我をしている炭治郎を包丁を持って追いかけ回すところは本気の殺意を感じるほどの恐怖でしたよね。
この変わり者で面倒な性格は幼い頃からだったようで両親が精神的に不健康になり里長・鉄珍様に預けてしまうほどだったそうです。
両親でさえ匙を投げてしまうというのですから相当手を焼いていたのでしょう。
コミックスの幕間では素顔の鉄珍様の膝元で暴れている幼い鋼鐵塚さんの姿が見られます。
大人は幼い鋼鐵塚さんが癇癪を起こすと風鈴を鳴らして落ち着かせていました。
鋼鐵塚さんが今でも笠に風鈴をたくさんつけているのはこのためだそうです。
鋼鐵塚さんの性格を理解し抑止できるのは鉄珍様だけだったのかもしれませんね。
3.刀鍛冶師の腕前
そんな風変わりな鋼鐵塚さんですが刀鍛冶としての腕は確かなようです。
2歳の時点で鉄珍様のもとで育てられていたようですから鉄珍様の直弟子ということになります。
鉄珍様は里で一番の技術を持ち甘露寺のリボンのように薄く柔い刀や胡蝶しのぶのために毒を注入できる特殊な刀を打っています。
これは熟練の技術がないとできない技ではないでしょうか。
その鉄珍様の技術を鋼鐵塚さんは小さいころから間近で見ていたのではないでしょうか。
物心ついてからは鉄珍様から直々に指導を受けたことも想像できます。
鉄珍様は鋼鐵塚さんにとって育てのお家でもあり刀鍛冶としての師匠でもあるということですね。
つまり里で一番鉄珍様の技術を受け継いでいたのは鋼鐵塚さんだったのではないでしょうか。
炭治郎が自分が未熟なせいで刀が折れたというと鉄珍様は
と返しました。
鋼鐵塚さん自身もこのことがあってから山籠りで修行し別人のように筋骨隆々となって帰ってきました。
炭治郎を守るより良い刀を作るために努力していたんですね。
鋼鐵塚さんは腕前はいいけれどその性格が災いし剣士からはことごとく嫌われて担当を外されてしまっていました。
なので自分に任せ続けてくれる炭治郎の存在を嬉しく思っていたようだです。
戦闘訓練用のカラクリ人形から錆びついた刀が見つかったときは説明もせずただ
と言って強引に刀を奪っていきました。
一見大人気ないその振る舞いですが鋼鐵塚家に代々伝わる研磨技術と極限まで高められた集中力で炭治郎のために心血を注いで刀を研ぎ直していたのでした。
里が上弦の鬼たちに襲われみんなが大騒ぎしたり大変な目にあっていても耳に入らないかのごとく刀を研ぐ作業に没頭していました。
芸術家を自称する上弦の伍・玉壺が嫉妬を覚えるほどの集中力でなんとが邪魔してやろうと玉壺がさまざまな攻撃を仕掛けてきても全く意に介していませんでした。
ついには玉壺に片目を潰されてしまいますがその時ですら声も出さず研ぎ続けていましたよね。
何が彼をこれほど駆り立てていたのでしょうか。
実は日本書紀に登場する神に「天目一箇神」という鍛冶の神がいます。
「目一箇」は「片目」を意味しており鋼鐵塚さんのモデルとなっているのではないでしょうか。
またこの神様はひょっとこつまり「火男」の原型とも伝えられているそうです。
鬼殺隊ではない鋼鐵塚さんが片目を失明するほどの大怪我を負ったのには驚きましたがもしかしたら鋼鐵塚さんの技量が鍛冶の神に近い領域に達していたことを暗示する場面だったのかもしれませんね。
4.お見合い
里の少年・小鉄には
とバッサリ言われていた鋼鐵塚さんですが実はお見合いをしたことがあります。
小説版・風の道しるべにその逸話が収録されています。
時期としては恐らく刀鍛冶の里が襲撃された後、少し落ち着いてからなのではないかと思います。
物語は鉄珍様と鉄穴森そして小鉄がみたらし団子を食べながらお茶しているところから始まります。
この団子は研ぎ途中だった刀を使った炭治郎に鋼鐵塚さんが言った
という命令を素直に聞いている炭治郎から贈られたものです。
鋼鐵塚さんのあまりの暴君ぶりに責任を感じる鉄珍様が
と鉄穴森に相談したことで
という作戦が立てられました。
意外に本人もまんざらではない様子でさらに鋼鐵塚さんは写真だけなら男前なのでトントン拍子に話が進んだようです。
里から少し離れた立派な料亭でお見合いが行われました。
お相手は鉄珍様が厳選したそうで顔は甘露寺に似ているかなり可愛い女性でした。
性格も良さそうで鋼鐵塚さんに優しく話しかけてくれます。
鋼鐵塚さんは緊張のためか縮こまっておりいつもの奇行や大声も鳴りを潜めていました。
みたらし団子が大好きだと話す鋼鐵塚さんに相手の女性は
といい散歩をしながら自分から手を繋ごうとします。
うねうねと気持ち悪い動きで照れる鋼鐵塚さんですが決して悪くない雰囲気です。
これにはお見合いの顛末が気になって覗きにきた鉄穴森と小鉄も
「これは奇跡ですよ」
と興奮に盛り上がっていました。
しかし女性が刀を
といい結婚するなら包丁や工具を作って欲しいと言ったことで雰囲気が一変します。
刀を侮辱した女性にいつものように怒り狂い襲い掛かることを懸念した鉄穴森・小鉄は大慌てで息をひそめて成り行きを見守ります。
しかし鋼鐵塚さんは怒鳴りも暴れもせず静かにこう言いました。
「赤の他人のために命を削って戦ってる奴がいる」
「そして"そいつ"の命を守る刀を打つ刀鍛冶であることを誇りに思っている」
と言い鋼鐵塚さん自ら破断を申し入れました。
"そいつ"とはきっと炭治郎のことでしょう。
いつものように激高せずに刀を侮辱した相手を静かに拒絶したことが刀鍛冶としての鋼鐵塚さんの誇りや炭治郎との絆の強さを感じます。
これには鉄穴森も
と回想しています。
鋼鐵塚さんが自分の刀を信じ命を預けてくれる炭治郎を守るため心血を注いで刀を打っていることが伝わるほっこりする良い逸話です。
まとめ
初登場から衝撃が大きくその刀への情熱で周りに恐怖を感じさせる鋼鐵塚さん。
偏屈で素直じゃない彼ですが自分を頼ってくれる炭治郎のために力を尽くし素晴らしい刀を打ってくれました。
その丹精込めた刀があったからこそ数々の鬼そして無惨を討伐できたのでしょう。
最終回では鋼鐵塚整備というお店が登場します。
これが子孫のお店だとするとお見合いが破談になった後無事に理解ある別の女性と結婚できたのかも知れませんね。
お見合いの逸話に感動した!
鋼鐵塚さんの人付き合いが下手すぎるところが大好き!
と思った人はまた次の記事でお会いしましょう。
今回は以上です。
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