鬼滅の刃

【鬼滅の刃】堕姫だけがあの世の狭間で人間の姿で現れた理由を考察!

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable


 
質問者
堕姫だけがあの世の狭間で人間の姿で現れた理由を教えてください。

 

こんにちはエンタメ考察室です。

炭治郎が初めて討伐した上弦の鬼といえば上弦のろく堕姫だきですよね。

冷酷で残忍な言動とは裏腹にその背景として描かれた深い兄弟愛には思わず胸が熱くなってしまいます。

今回は上弦の陸・堕姫について解説していきたいと思います。

また兄・妓夫太郎ぎゅうたろう妓夫太郎との絆やこの世とあの世の狭間で堕姫だけが人間の姿で登場した理由についても考察しているのでぜひ最後までお楽しみください。

 
 
 

※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。

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1.堕姫

上弦の陸・堕姫は露出度の高い服装と顔に浮かぶ花のような形の模様が特徴的な女性の鬼です。

潜伏先の遊郭で一番人気となるほど美しい外見を持っており公式ファンブックによれば堕姫の美貌は気の弱い男性なら失神し耳に息を吹きかけられると失禁するほどとされています。

およそ10年ごとに名前や店を変えながら遊郭に潜み続け少しずつ力を蓄えていました。

傲慢ごうまん我儘わがままな性格をしており気に食わないことがあると周囲に当たり散らす姿が見られています。

作中で潜伏していた京極屋では女の子の耳を千切れかけるほどつまみ上げたりその行為をとがめた善逸を問答無用で吹き飛ばしたりしています。

また女将であるお三津に

「自殺した子は
あんたが虐め殺したようなもんだろう」

と問い詰められた時には

「私のしゃくに障るような子たちが
悪いとは思わないの?」

と開き直っていました。

また美醜びしゅうに対する異様なまでの執着を持っており美しいものだけを喰らい醜いものは絶対に口にしないこだわりを持っています。

特に自身が醜いと感じるものに対しては強い嫌悪感を抱いており初対面の善逸に

「不細工だね
お前気色悪い…
死んだ方がいいんじゃない?」

と辛辣な台詞を浴びせています。

そんな堕姫の顔には桃色をした花のような形の模様があります。

これは恐らく「梅の花」ではないでしょうか。

後ほど解説しますが堕姫の人間時代の名前は「梅」でした。

桃色の花を咲かせる紅梅の花言葉は

「艶やか」

とされており遊郭という場所や「美」に固執するだけにぴったりな言葉と言えるでしょう。

常に美しくありたいという堕姫の強い想いが顔の模様となって表れたのではないでしょうか。

普段は高飛車な言動が目立ち兄・妓夫太郎以外には決して弱みを見せようとしない堕姫ですが唯一無惨に対して堕姫は頬を赤く染めまるで特別な感情を抱いているように見える場面がありましたよね。

この時無惨は

「期待している
お前は特別な鬼だ」

と甘い言葉をかけています。

しかし実際のところ無惨は堕姫を頭の悪い子供だと思っていたことが公式ファンブックで判明しています。

つまり無惨は本心では堕姫を評価していないにも関わらずていの良い言葉をかけることで堕姫のやる気を引き出そうとしていたと言えるでしょう。

一見すると無惨にいいように操られているように見える堕姫ですが実際は無惨の本心を察していながらあえて何も気づいていない「頭の悪い女」を演じていた可能性もあります。

アニメ版では無惨から顔が見えない体勢になると堕姫の表情は真顔になり頬の紅潮も消えていました。

また堕姫が自身の正体に気づいた女神お三津に対して言った

「そういうことはね
気づいた所でで黙っておくのが
"賢い生き方"というものなんだよ
今まで皆そうして生きてきた」

という台詞からも頭の悪い女を演じることが堕姫の処世術の一つであることが伺えます。

とはいえ童磨どうま魘夢えんむなど堕姫の他にも無惨に心酔している鬼は多く登場していますし堕姫は本当に心から無惨にのぼせ上がっていただけという可能性のほうが高いでしょう。

 

2.強さ

堕姫は上弦の鬼の中では最も位の低い「上弦の陸」でありかつ無惨が能力を評価していたのは兄・妓夫太郎の方だったことが判明しています。

とはいえ堕姫は作中で分かっているだけでも7人もの柱を喰らっており人間社会に紛れながら100年以上もの間討伐されていないことから一般的な鬼とは比べ物にならないほど高い実力を持っていると言えるでしょう。

妓夫太郎が目覚めることで堕姫の能力も覚醒しより高い戦闘力を得ることができます。

帯を自在に操る血鬼術を使いしなやかで鋭利な帯は広範囲を一度に攻撃することができます。

その威力は遊郭の建物を容易たやすく両断するほどでした。

一見するとただの布に思える帯ですが実際は堕姫の体の一部であり切り離して自らの分身として意思を与えたり帯の中に人間を閉じ込めたりすることができます。

鬼の中でも珍しい二人一組の鬼であり妓夫太郎と同時にくびを斬られない限り消滅することはありません。

作中では音柱・宇髄天元によってあっさりと頸を斬られた堕姫ですが斬られた頭部を持ちながらわめき散らすなど苦しむ素振りすら見せませんでしたよね。

作中ではそれぞれ炭治郎と天元が妓夫太郎を善逸と伊之助が堕姫を相手にすることで討伐することができました。

仮に天元が炭治郎らを連れずに任務に当たっていた場合、天元一人で上弦の陸を討伐することは難しかったのではないでしょうか。

 

3.妓夫太郎の目

次に妓夫太郎の目が堕姫に表れた理由について考察していきたいと思います。

堕姫は遊郭の最下層に生まれ人間時代は「梅」と呼ばれていました。

「生まれてくる前に何度も殺されそうになり
生まれてからも邪魔でしかなく
何度も殺されそうになった」

という妓夫太郎の回想からとても貧しい家庭に生まれたことが分かります。

幼い頃から大人もたじろぐほどの美貌を持っていた梅はやがて遊郭で働くようになりました。

一方、妓夫太郎は自分の強さに気がつき取り立ての仕事をするようになります。

ちなみに遊郭において客の呼び込みや集金を行うものは「妓夫」と呼ばれ妓夫太郎の名前の由来となっています。

妹の梅は亡くなった母親の病気からつけられた名前とされていますので江戸時代に遊郭で流行した「梅毒」が由来だと思われます。

「公式ファンブック・弐」では妓夫太郎が幼い梅を守り育ててきた経緯いきさつが明かされています。

梅たちの母親は梅の髪や目の色が他人と異なることを不気味に思い赤子だった梅をくびり殺そうとしました。

その時は妓夫太郎が助けたことで事なきを得ましたがその後も母親からの暴力は続いていたようです。

妓夫太郎は醜い自分を慕い頼ってくる梅を何よりも可愛がっていました。

ある時母親が梅の髪を剃刀かみそりで切り怒り狂った妓夫太郎が暴れたことをきっかけに親子の力関係は逆転しました。

それ以降母親は妓夫太郎に怯え距離を取るようになったとされています。

梅にとって妓夫太郎は兄であると同時に親代わりでもありました。

きっと貧しいながらも愛情深く育ててくれた妓夫太郎に絶大な信頼を置いていたのではないでしょうか。

梅と妓夫太郎の絆の深さが伺える逸話として梅が客である侍の右目をかんざしで突き刺して失明させた事件が挙げられます。

公式ファンブック・弐では梅が侍を攻撃したのは兄である妓夫太郎を侮辱されたことが原因とされています。

梅たちが生きていた江戸時代では侍の権力は絶対であり遊女が侍を攻撃するなどまずあり得ないことでした。

それでも梅が侍の目をついたのは何も知らない人間が兄を外見だけで判断し軽々しく侮辱することが耐えられなかったからではないでしょうか。

先述しましたが妓夫太郎と堕姫は仮にどちらか片方の頸を斬られてももう片方が生きていれば消滅することがありません。

鬼の中でも珍しいこの特性は二人が人間時代に交わした「ある約束」に起因していると思われます。

妓夫太郎の回想では寒さに震える妹を堕姫ながら

「俺たちは二人なら最強だ
寒いのも腹ぺこなのも全然へっちゃら
約束するずっと一緒だ
絶対離れない
ほらもう怖くないだろう」

と語りかける姿が描かれています。

つまり「ずっと一緒だ離れない」という約束が強い意志となり鬼になっても「二人一組」という特性に繋がったのではないでしょうか。

また作中では堕姫が妓夫太郎の力を借りることで強化される描写がありましたよね。

この時、堕姫の額には妓夫太郎の瞳が移動しています。

これは人間時代に自分がいないところで妹に火を放たれてしまったことから今度こそ大切な妹から目を離したくないという妓夫太郎の気持ちの表れだと推察できます。

瞳が移動した状態では妓夫太郎は堕姫の肉体を自由に操ることができるものと思われます。

矜持きょうじの高い堕姫が自分の体を他人に委ねているあたり堕姫の妓夫太郎に対する信頼度の高さが伺えますね。

4.人間の姿

次に堕姫だけが人間の姿に戻っていた理由について考察していきたいと思います。

炭治郎らに頸を斬られた堕姫たちはこの世とあの世の狭間と思われる場所で目覚めました。

そこではなぜか堕姫だけが人間の姿に戻っていました。

妓夫太郎は瞳に「上弦」「陸」という文字が刻まれていることから鬼の姿のままであることが分かります。

妹の姿を見た妓夫太郎は

「お前はもう俺についてくるんじゃねえ」

と突き放すような言葉を吐いています。

そして妹に背を向けた妓夫太郎は

「お前とはもう兄妹でも何でもない
俺はこっちに行くからお前は反対の方
明るい方へ行け」

と告げました。

妓夫太郎は死後の世界でも鬼の姿のままの自分とは違い堕姫が人間の姿つまり人を殺めた罪を犯す前の姿で現れたことに

「もしかしたら妹だけは天国へ行ける可能性があるのではないか」

という僅かな希望を見出したのではないでしょうか。

妓夫太郎は回想で

「もっといい店にいたなら真っ当な花魁に
普通の親元に生まれていたなら普通の娘に
良家に生まれていたなら上品な娘になっていたんじゃないか」

と語っています。

これは自分のせいで妹は道を間違えてしまったのではないかと悔やんでいるようにも受け取れます。

自分の存在が妹に悪影響を与えていると感じた妓夫太郎はとにかく堕姫を引き離そうと考えたのではないでしょうか。

「明るい方へ行け」というのも作中で実際に明るく輝く場所があったわけではないと思われます。

人間の姿をして現れた妹を見て情状酌量じょうじょうしゃくりょうの余地があると感じた妓夫太郎はせめて堕姫には少しでも明るい方向つまり天国がある方向へ行ってほしいと考えたのでしょう。

妹の人生すら自分のせいだと感じていた妓夫太郎ですので自らが鬼として地獄に落ちることで妹の罪までも背負うとしたと思われます。

一方の堕姫はそんな兄の不安を払拭するように

「離れない!絶対離れないから!
ずっと一緒にいるんだから!
何回生まれ変わっても
私はお兄ちゃんの妹になる絶対に!」

と抱きついています。

この台詞からはただただ妓夫太郎と一緒にいたいだけだった堕姫の本心が汲み取れるのではないでしょうか。

堕姫が人間の姿で現れたのは堕姫の妓夫太郎への想いは人間時代からずっと変わっていないことを示しているからだと考えられます。

兄のために侍の目をついたことはありますが人間時代の堕姫が自らの欲のために罪を犯した描写はありませんよね。

鬼になったのも堕姫の意思ではないのでもしかしたら妓夫太郎の予想通りに堕姫は天国へ行ける可能性があったのかも知れません。

どちらにせよ最終的に二人は炎に包まれていることから堕姫も一緒に地獄へ渡ったと言えるでしょう。

またこれとは異なる解釈としてそもそも堕姫という存在は妓夫太郎が作り出した分身なのではないかという考え方もできます。

鬼として数々の人間を殺めてきた堕姫ですのでそもそも地獄行きを避けて通ることは難しいのではないでしょうか。

そう考えると堕姫は鬼としての罪を犯す前つまり人間時代にすでに亡くなっているのではないでしょうか。

そして妓夫太郎が死んだことで魂同士が再会を果たしたという可能性もあり得ます。

二人を鬼にした童磨は

「お前らに血をやるよ」

と発言していることから堕姫はこの時点では生きていたと思われます。

もしかしたら無惨の血に耐え切ることができたのは妓夫太郎だけであり大火傷おおやけどを負って瀕死の状態であった堕姫は無惨の血に耐え切れずに息絶えていたのではないでしょうか。

妹を助けるために鬼になったはずがすでに妹が死んでいるという事実を受け入れられなかった妓夫太郎が自身の血肉から「堕姫」という分身を生み出したとしても不思議ではありません。

この世とあの世の狭間で再会した二人の見た目が違っていたのは梅は人間として妓夫太郎は鬼として亡くなったためであると言えるでしょう。

人間時代にすでに亡くなっていた梅の魂は100年以上もの間兄を待ち続けていたことになります。

鬼としての罪を犯していない夢は本来天国へ行けるはずですがそれでも大好きな兄と同じ地獄に落ちる道を選んだという解釈もできるのではないでしょうか。

 

まとめ

傲慢で高飛車他人を思いやる感情など持ち合わせていないように見える堕姫ですが実際は兄妓夫太郎に堕姫は心を開いており絶大な信頼を寄せていることが分かります。

一般的には鬼と人とは分かり合えないとされていますがこうした鬼の中にある人間らしい感情を垣間見ると思いや心といった部分に関しては鬼も人もあまり変わらないのかもしれませんね。

堕姫と妓夫太郎の絆に感動した!

堕姫が美しすぎて失神しそう!

と思った人はまた次の記事でお会いしましょう。

今回は以上です。

 

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