こんにちはエンタメ考察室です。
鬼滅の刃には多くの鬼が登場しその中でも鬼舞辻無惨に選び抜かれた強さを持つ十二鬼月が有名ですよね。
しかし十二鬼月になれなかった鬼たちにもそれぞれの人間時代の逸話があり炭治郎を成長させるために欠かせない存在であったことには違いありません。
例えば響凱は元下弦の陸でしたが登場した時は降格していました。
そんな鼓屋敷で出会った響凱は自分の才能を認められたいという願望を持っており他の鬼よりも人間味を感じる部分があったと思います。
全ての鬼に人間だった過去がありその強さに差はあるものの人間の頃の影響を受けているのです。
今回はそんな十二鬼月になれなかった鬼たちの中でも特に印象的だった鬼について解説したいと思います。
またそれぞれの鬼がどんな人間時代を送っていたのかも考察しているのでぜひ最後までお楽しみください。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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1.手鬼
手鬼は鬼殺隊の最終選別が行われる藤襲山で長年生き延びてきた鬼で名前通り複数の手で自分自身を包み込んだ達磨のような外見をしています。
鱗滝左近次に囚われ藤襲山に幽閉されたようで鱗滝さんのことを恨んでいます。
本来最終選別用に用意されている鬼は人間を数人程度喰らった程度の下級の鬼だと言われていますが手鬼は50人もの人間を喰らっておりそのうちの13人は鱗滝さんの弟子でした。
鱗滝さんは最終選別に向かう弟子に手作りの厄除けの面を渡すので手鬼はあえて面を着けた参加者を殺して恨みを晴らしていたのです。
手鬼が鱗滝さんに倒された時の場面ではもっと人間に近い形状をしていた点から推察すると藤襲山に幽閉されたときには他の鬼と同じように2~3人の人間を喰らった下級の鬼だったのでしょう。
藤襲山の中で多くの人間を喰ったりして力を高め姿形も変化させていったと考えられます。
藤襲山では最終選別の開催ごとに参加者として人間が送り込まれるため高い移動能力は必要なく防御と攻撃に特化した形状が今のものだったのではないでしょうか。
手鬼が血鬼術を使う描写はありません。
その防御力と握力など直接的な攻撃しかできないようですが特に頸が硬く斬れにくいためここまで生き延びられたのでしょう。
最期は隙の糸の匂いを嗅ぎ付けられるようになった炭治郎によって頸を斬られます。
人間だった頃の手鬼には兄がおり
「しょうがねぇないつまでも怖がりで」
という回想場面からも兄を慕い甘えていた様子が想像できます。
しかし何らかの原因で鬼なってしまった手鬼はその最愛の兄をかみ殺し記憶を失ってしまいました。
それでも兄の手にこだわるほど手鬼は兄に手を繋いでもらうことで精神を安定させていたようです。
子供は母親や父親の抱っこなどにそのような感情を抱くものですが手鬼は兄の手を強く求めていたことから考えると両親や祖父母など心から頼れる大人がいなかったのかもしれません。
兄と弟で力を合わせて生きていた可能性もあるでしょう。
手鬼が持っている無数の手は兄の思い出が形になったものだと考えられその手を鎧のようにして自分を守っていたのです。
手鬼は死の目前に炭治郎に手を触れてもらい兄を思い出して涙を流しながら消滅しました。
50人以上の人を殺している鬼でであるもののただ兄を求めてもがき苦しんでいたようにも感じられますね。
2.朱紗丸
朱紗丸は矢琶羽と共に炭治郎の抹殺を無惨から指令された鬼でおかっぱ頭の女性の姿をしています。
武器として利用する毬の見た目は一般的なもののように見えますがその攻撃力は家を破壊したり当たった鬼の体の一部を吹き飛ばす程であり大砲などと変わらない威力だと考えられるでしょう。
実際に毬の直撃によって愈史郎の頭は飛び禰豆子の足も吹き飛んでしまいました。
朱紗丸は楽しみながら戦う傾向があり気持ちが高揚すると毬の数・手の数を増やせます。
さらにその腕や毬は切ってもすぐに回復可能なためなかなか本人に近づきにくく直接的な攻撃が困難です。
とは言え毬を投げる・蹴るという手段で攻撃に転じるため毬の動き自体は単調なものになるはずです。
しかし相棒である矢琶羽が毬の動きを自由自在に操れるた目よりその攻撃力が高まり避けることが難しくなるのです。
二人はこの戦いで初めて仲間になったようですが血鬼術の相性がぴったりだと言えるでしょう。
朱紗丸の性格は単純で子供っぽく最後は珠世の自白を促す血鬼術によって誘導され無惨の名前を口にしてしまいその呪いで自滅しました。
無惨は自分の名前を口にしたをには死ぬという呪いをかしており珠世はそのことを知っていたのです。
朱紗丸の外見は炭治郎たちとさほど変わらない年齢に見えるものの鬼の見た目と年齢は一致しません。
消滅する寸前には
という言葉を残していることから子供っぽい性格だったのではなく子供の頃に鬼にされたと考えてよさそうです。
無邪気に遊び感覚で人を殺そうとする残酷さ・単調な戦い・ムキきになりやすい性格から推察すると小学生低学年以下の思考回路と言っても過言ではないでしょう。
ただ毬遊びが好きだった純粋な女の子が鬼にされ精神的な成長も止まっているとか考えると無惨のしたことの残虐さを再認識できますよね。
朱紗丸は
と炭治郎に言い放ちますがもちろん彼女は十二鬼月ではありません。
無惨は朱紗丸のことを騙していたのでしょう。
簡単にその言葉を信じてしまう部分も朱紗丸の未熟さ精神的な幼さの表れではないでしょう。
3.矢琶羽
矢琶羽は両手に瞳があり目は固く閉ざしているものの盲目ではなく掌の瞳の方が使い勝手が良いことが両目を使わない理由のようです。
掌の瞳は通常の瞳以上の特殊能力があり目視では確認できなかった炭治郎たちの足跡を追うことができました。
その能力を使って愈史郎の術で隠されていた珠世と愈史郎の住み家を襲撃することに成功したのです。
本人は潔癖症のようで土煙すら嫌う徹底ぶりです。
鬼になってから潔癖症になるというのは考えにくいので人間の頃からそうだったのでしょう。
矢琶羽は通常の視覚では見ることができない矢印を使いその矢印に触れたものすべての動きを操る血鬼術を使います。
実際に朱紗丸の毬の軌道を変えたり空中で停止させたりしていたのは矢琶羽の血鬼術であり矢印に触れた人間は抗えないほどの力で矢印の方向に突き動かされてしまいます。
その攻撃で空中に持ち上げる突き落とす壁に打ち付けるなどの命に関わるような攻撃も可能です。
矢印そのものが目視できなかった炭治郎は苦戦するものの愈史郎の視覚を借りて矢琶羽と戦います。
そして炭治郎は矢印を技で巻き取り攻撃に利用するなどの方法で交戦し矢琶羽の頸を斬ることができました。
矢琶羽の最期は大嫌いな土の上に頸を転がされ怒り狂いながら絶命しました。
最後の最後に炭治郎を道連れにしようとする行動からはその諦めの悪さが表れていますね。
矢琶羽はどんな人間だったのかを考察してみると大きな数珠を頸に巻いている点からお坊さんや霊媒師という職業が浮かびます。
しかし神経質で潔癖症な一面からしても徳を積んだ人生を歩んでいたとは思えませんよね。
4.沼鬼
沼鬼は初めて炭治郎が出会った血鬼術を使うをに鬼です。
16歳の娘を喰らうことに執着しており喰らった娘のかんざしを収集するという変態な一面を持っています。
という台詞からも人間を餌としか見ていないことがわかりますね。
その外見は角が生えており沼尾にの歯ぎしりは人間時代からの癖であることが公式ファンブックで明らかになっています。
地面や壁などを沼のように移動することができる血鬼術を使い自分自身を三体に分裂することが可能なため四方八方から敵を攻撃することができます。
素手で壁を壊す程度の攻撃力はあるようですが基本的に沼に逃げ込むことを前提とした戦い方をしているため沼の血鬼術がなかった場合の実践能力は低いと考えられるでしょう。
その証拠に血鬼術が使えない禰豆子との闘いでも苦戦していました。
沼鬼の沼の中は水中と似た環境で空気が薄く足場が不安定になっています。
もちろん沼鬼は沼の中でも自由自在に動けます。
沼鬼は沼の中に炭治郎を連れ込み勝てると思ったようですが炭治郎は空気の薄い狭霧山で修行をしており水の中で威力を発揮できる技も理解していたためひるまず沼鬼を倒しました。
最期は炭治郎から無惨のことを聞かれ無惨への恐怖に怯えながらも何も答えずに頸を斬られています。
沼鬼の過去は明らかになっていないものの回想場面や鬼になってからも忍者の服装を着ており昔は忍者だったことがわかるでしょう。
忍者と言えば何らかの任務を受けて動いていたはずなのでその任務中に無惨に出会いその正体を知ってしまったのかもしれませんね。
5.響凱
響凱は体に鼓が埋め込まれたような姿をした鬼で人里離れた場所にある鼓屋敷を住み家としていました。
元・下弦の陸でしたが人間を多く喰らうことができなくなり無惨からその位を剥奪された過去があります。
本人は十二鬼月に戻りたいと熱望しており数を喰らうことができないならと一人で50人・100人分の栄養になる稀血の人間を喰らおうと計画していたのです。
響凱の血鬼術は鼓を攻撃手段とします。
体に埋め込まれている鼓を打つと部屋を回転させることができます。
文字通りぐるぐると地面が回転するため立っていることすら困難な状態になり戦闘を有利に運びます。
さらに腹の太鼓を打つと爪状の斬撃による攻撃が可能です。
その威力は畳や家具を斬り裂くほどの力がありました。
炭治郎は肋と脚が折れた状態で響凱と戦っており足場が安定しない戦いに苦戦したものの怪我の痛まない体の動かし方・呼吸の仕方を見いだし響凱を倒すことに成功しました。
人間んだった頃の響凱は才覚のない作家で鼓を趣味としておりその鼓が血鬼術として変化したようです。
響凱は自分の能力が評価されなかったという心の傷に近いような不満を抱えており鬼になってからも自分の才能を認められたいと願っています。
最期は戦闘中に散らばった自分の小説の原稿を炭治郎が踏まずに戦い抜いたこと
という正直な評価を受けたことで安らかな表情で涙を流しながら消えて行きました。
一見、十二鬼月に執着していたような響凱ですが本当は自分の才能を認めてほしいという願望を抱えていたのです。
まとめ
十二鬼月に比べれば用意された場面も少なく過去が明かされていないようにも多かったと思いますがそれぞれの鬼の持っている特徴や背景にある逸話が見え隠れしていると言えますね。
どのようにも元は人間であり悲しい過去を背負っていると思うとただの悪役では済まされなくなるのが鬼滅の刃の魅力だと言えるでしょう。
鬼の人間時代が悲しすぎる!
響凱はなんだか嫌いになれない!
と思った人はまた次の記事でお会いしましょう。
今回は以上です。
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