鬼滅の刃

【鬼滅の刃】遊郭編見どころを徹底解説!宇髄天元、妓夫太郎、堕姫の秘話も紹介!

2023年10月6日

『鬼滅の刃』(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

質問者
遊郭編の見どころを教えてください。

こんにちはエンタメ考察室です。

初めて上弦の鬼と本格的に戦うこととなり激しさも増してきた遊郭編。

遊郭独特の華やかな女性たちの描写やまさかの炭治郎たちの女装そして上弦の陸・妓夫太郎、堕姫とのこれまで以上に厳しい戦いなど見どころ満載です。

アニメ第2期の放送も決まり予告編のPVの再生回数も凄いことになっていますよね。

今回はそんな遊郭編の見どころについて解説したいと思います。

 
 
 

※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。

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1.宇髄天元と妻

宇髄天元と妻の絆について考察していきます。

忍びの名門の家系に生まれた天元は一族の衰退を危惧した父親から異常なほど過酷な訓練を受けていました。

ついには父の策略で強い子供だけを残すために兄弟同士で殺し合いをさせられたというのですから壮絶ですよね。

その戦いに生き残った弟と対峙し刃を向けられた天元は戦いを放棄し三人の妻とともに里を抜け出しました。

公式ファンブックによるとその後しばらくは兄弟を手にかけたことを悔やみ

「自分は地獄に落ちる」

というのが口癖だったそうです。

一見派手な俺様系男子の天元ですがとても優しく繊細な一面が感じられますね。

しかしこの口癖は妻の雛鶴に泣かれ、須磨から噛みつかれ、まきをには怒られてからは言わなくなったそうです。

三人とも生まれた家の異様な価値観を押し付けられ巻き込まれた身であるにも関らず自分を責める天元の様子に心を痛めていたのではないでしょうか。

そして過去に天元は命の優先順位を

「妻たち一般市民自分」

とはっきり決めていると妻たちに言っています。

任務より何より自分の命を優先しろと言う夫にくノ一だった三人は戸惑っていました。

男の忍び寄り力が劣る自分とたちは最低限命をかけて戦うことが当然であるという価値観を刷り込まれていたためです。

自分の命を優先していいのかと悩むまきをに天元様がそう言うならそしてそんな自分が嫌でなければそれでいいのだと雛鶴が語りかけていました。

戦いが終わったら戦いの場から退き4人で陽のあたる場所で堂々と生きていこうと誓い合います。

色男の夫1人に対し妻3人という関係であるにも関らず嫉妬や対抗意識などを感じず独特の絆や仲の良さを感じるのが宇髄夫婦の魅力ですよね。

妻たちは捕らえられた自分たちを助けに駆け付けてくれた天元の顔を見てもう大丈夫だと緊張の糸が切れたように泣き顔になっていました。

泣き虫の須磨はもちろん強気なまきをまで涙ぐんでいたのが印象的ですよね。

天元を心から慕って信頼しているのでしょう。

大怪我をした天元が遺言を残そうとした際、大騒ぎして邪魔する須磨をまきをが叱っていたところからケンカはたびたびあるようですがドロドロした女同士の争いという感じは全くしません。

妻たちはお互いのことを宇髄天元という男を共に慕い、生きていく仲間と思っているのではないでしょうか。

圧倒的な実力や強気な態度を見せながら実は優しく繊細なところのある夫を一緒に支える同志という風に認め合っているのだと思います。

2.かまぼこ隊

次にかまぼこ隊の成長について考察していきます。

かまぼこ隊3人は初めて本格的に対戦する上弦の鬼との戦いでかなりの負傷をしましたが同時に大きな成長を見せました。

那田蜘蛛山での戦いの後炭治郎は全集中・常中を会得しています。

その後の無限列車編では煉獄さんから呼吸をうまく活用することで攻撃だけでなく傷の回復にも役立つのだと教えてもらっていましたよね。

そのおかげか呼吸を応用させた戦い方を見せるようになりました。

炭治郎は那田蜘蛛山編では「水の呼吸」と「ヒノカミ神楽」を使って戦っていました。

しかしこの遊郭での戦いで炭治郎は自分独自の呼吸の使い方を見出します。

炭焼きの竈門家に代々伝わる厄払いの神楽・ヒノカミ神楽と日輪刀の振りや水の呼吸の身体さばきを合わせて戦うようになります。

ヒノカミ神楽を使った呼吸は炭治郎の体質に合っているようで水の呼吸よりも単発の技の威力は増すということが分かりました。

ただしこの段階ではまだ技の階級に炭治郎の体がついていかず使うと自分への負傷が大きいという面もあります。

上弦の陸という強敵を相手にこの状況をどう打破していくのかというのも注目すべき見どころでしょう。

善逸は女装をしての潜入捜査で堕姫が潜むお店に当たります。

持ち前の耳の良さで一発で蕨姫と名乗る花魁が鬼であることを見抜きますが堕姫の血鬼術で着物の帯の中に捕らえられてしまいます。

助けに来た伊之助は帯の中で寝ている善逸に

「何やってんだコイツ…」

と呆れますが帯から脱出した後は2人一緒に戦いに加わります。

善逸は戦ってはいるものの目は瞑っているし走りながら花ちょうちんを作っているので那田蜘蛛山の時と同様眠ったままの状態と思われます。

那田蜘蛛山の時と違うのは眠ったままであっても自分の意思をはっきりと相手に伝えることができていることでしょうか。

これまで自分が戦ったとのによりも強い堕姫に

「耳を引っ張って怪我をさせた子に謝れ」

と横暴な振る舞いを許さない毅然とした態度を見せます。

戦いの最中に伊之助と言葉を交わし連携を取るなど前回の戦いからさらなる成長を感じさせました。

伊之助に関してはそれまでの自己主張の塊だった様子から戦い方に変化が見え始めたのがこの遊郭編ではないでしょうか。

善逸が敵に捕らわれたために連絡が途絶えさらに音柱・宇髄天元の妻たちも依然として行方不明という状況の中、天元は自分が判断を誤ったと責任を感じて伊之助たちに手を引くように指示します。

けれどそれを聞き入れず全員生きていると信じて助け出す伊之助にも死なないで欲しいという炭治郎に対し伊之助は

「同じことを言おうとしていた」

と笑いかけます。

仲間の無事を信じ助けだそうとする伊之助には自分が勝つことにだけこだわっていたかつての姿からの変化を感じますよね。

上弦の陸・堕姫との戦いでは圧倒的力の差から苦戦し3対1での対戦を余儀なくされてしまいます。

けれどここでついに

「三人なら勝てるぜェェェイ!!」

と言いはっきりと「協力して戦う」意志が見て取れます。

個の力を高めることばかりに気をとられていた伊之助が共闘を覚え始めたのではないでしょうか。

3.禰豆子

次に禰豆子の鬼への覚醒について考察していきます。

当初の禰豆子は特別な異能を使うことなく単純な蹴りや爪などの攻撃で戦っていました。

しかし那田蜘蛛山での類との戦いで自らの血を爆ぜさあせる「爆血」という血鬼術を使うようになります。

遊郭編では堕姫相手にこの「爆血」を使い鬼だけを焼くという攻撃で堕姫を激昂させ戦いの激しさが増す展開になりました。

これまで幼い子供のような振る舞いをしていた禰豆子はこの戦いで「鬼」として覚醒します。

上弦の陸である堕姫はこれまで禰豆子が出会ったどの鬼よりも無惨の血が濃い鬼でした。

堕姫から無惨の匂いを感じ取り家族を惨殺された過去の記憶が蘇ってしまうのです。

そして少し前に堕姫と戦い自分のすぐそばで倒れている炭治郎の姿も重なり大切な家族を奪われ傷つけられた悲しみそして鬼への怒りや憎しみが溢れ出しついには竹の口枷も壊れ覚醒した完全な鬼の姿に変貌しました。

身体は成人女性のように大きくなり角や牙、身体に紋様が現れ回復力・再生速度は格段に上がりました。

その直後に堕姫に足を斬られていますが即座に回復します。

その速度は堕姫に

「自分を上回る」

と言われるほどです。

そして覚醒した禰豆子は鬼化が急速に進んでいき人間としての意識が薄くなり禰豆子の本来の優しさや意思が失われていってしまうものでした。

堕姫をいたぶりながら楽しんでいるかのような残忍な笑顔を浮かべていてこれまでの可愛らしい禰豆子とは別人のようですたよね。

殺された竈門家の次男・竹雄が霊魂として現れ

「助けて」
「姉ちゃんが姉ちゃんでなくなる」

と炭治郎に懇願するほどの暴走ぶりでした。

そしてついに今までずっと強靭な意志で人間を襲わなかった禰豆子が人間を襲い掛ます。

炭治郎が必死に止め生前の母・葵枝が歌ってくれた子守歌を歌って宥めたところようやくいつもの幼い鬼の禰豆子に戻ったのでした。

4.宇髄天元と炭治郎たち

次に宇髄天元と炭治郎たちの絆について考察していきます。

遊郭編で共に戦う前天元と炭治郎は柱合会議での裁判で初めて顔を合わせています。

鬼を連れた隊士などを認められない鬼の禰豆子もろとも炭治郎を斬首せよという意見に宣言も賛同していました。

また天元が蝶屋敷でアオイたちを無理やり連れ去ろうとした時も炭治郎は

「お前を柱とは認めない!!」

と言って天元をブチ切れさせるなどなかなかお互いへの不信感を拭えなかったようです。

天元は炭治郎たちを

「階級が低すぎる」

という理由で戦いには参加させないようにするなど実力不足と思っていることを隠しませんでした。

しかし遊郭でともに上弦の陸という強敵と戦ううち炭治郎たち三人のことを認めるようになっていきました。

戦闘相手の弱点や死角を分析した「譜面」を完成させるまでの間、毒の進行を遅らせるために無理やり心臓を止めて仮死状態を作っています。

これは短時間でも炭治郎たちに戦いの場を任せたということであり炭治郎たちへの信頼の表れといえるでしょう。

「こいつらは三人とも優秀な俺の"継子"だ」

という言葉で炭治郎たちの実力を認め仲間であることをアピールしています。

実際はそうでなくても継子にしてもいいと思うくらい素晴らしい後輩だという想いがこの台詞に表れているのだと思います。

小説版・片羽の蝶では天元の美人妻三人組の一人、雛鶴がこの言葉を反芻しています。

ついぞ継子を持つことなく引退した夫だけれど本当に炭治郎たち三人が継子だったらと思いを馳せていました。

雛鶴は夫の鬼殺体剣士として最後の戦いが炭治郎たちと一緒でよかったと思っているようです。

面倒見が良く優しい兄貴気質の天元が炭治郎たちのことを気に入って仲間と認めていることが妻たちにも伝わっていたのではないでしょうか。

5.妓夫太郎と堕姫

次に妓夫太郎と堕姫の最期について考察していきます。

妹の堕姫は美しい容姿を生かして花魁に扮し蕨姫と名乗っていました。

その裏で人間を襲っており堕姫は7人、妓夫太郎は15人の柱喰っている強敵です。

その強さの秘密は兄弟の固い絆にあります。

二人で一つであるこの鬼は2人同時に頸を斬らないと倒せません。

妓夫太郎は柱の天元を相手にしつつ堕姫の支援もこなすほど広い視野と戦闘力に優れた鬼です。

一方堕姫はと言えば兄の実力には遠く及ばず宇髄相手では全く敵いませんでした。

「お兄ちゃん何とかして」

と何度も言っていることから普段から妓夫太郎を信頼し頼りにしているのでしょう。

この兄弟の強い絆は人間時代の境遇によるものです。

妓夫太郎は遊郭でも最下層の家庭に生まれ醜い容姿から周りからを虐げられ地獄のような生活をしていました。

しかし妹の梅のちの堕姫が生まれてからは格別に美しい妹を自慢に思うようになります。

公式ファンブックによると梅も兄である妓夫太郎に懐き、兄の後ろを付いて回り姿が見えなくなると泣きわめいていたそうです。

劣等感に苛まれていた妓夫太郎にとって自分を慕い頼りにしてくれる美しい妹は生きる希望だったのでしょう。

雪の中、妹を

「一緒なら何も怖くない」

と励ます妓夫太郎は炭治郎に負けないほど優しいお兄ちゃんです。

成長した梅は美しさを生かし遊郭で客を取っていましたがある日兄を侮辱した客に腹を立て客の片目をかんざしで突いて失明させてしまいます。

やり方は間違っていたかもしれませんが兄のことをとても大切に思っていたことが伝わる逸話です。

普通の家庭に生まれていれば鬼にさえならなければ仲睦まじい幸せな兄弟として過ごせたでしょう。

激闘の末ついにそろって頸を斬られてしまった兄弟はお互い意地になって罵り合います。

「自分がいなければ弱い」
「お前はとっくに死んでいた」

と主張する妓夫太郎と

「あんたみたいな醜い奴が」
「自分の兄がはずがない」

と応戦する堕姫。

鼻の効く炭治郎は匂いですぐにこれらが本音ではないと見抜き二人を諭します。

結局、喧嘩したまま消滅してしまった兄弟でしたがその直後に地獄と天国の狭間のような空間に送られました。

妓夫太郎はそこで堕姫だけが幼い梅の姿に戻っていることに気づきます。

「梅がこうなったのは」
「自分の育て方のせいだ」

と思っていた妓夫太郎は一緒に行こうとする梅を突き放し一人で地獄の入り口に向かいました。

「お前は反対側の明るい方に行け」

と言っています。

「地獄に堕ちるのは自分だけでいい」
「梅だけは助けてやりたい」

と考えたのではないでしょうか。

しかし梅は泣いて嫌がります。

「絶対離れないから」
「ずっと一緒にいるんだから」
「何度生まれ変わっても」
「アタシはお兄ちゃんの妹になる」

この梅の台詞からは堕姫となってからも根底にあった素直さ純粋な兄弟愛が失われていなかったことが分かります。

妓夫太郎があと一歩のところまで炭治郎を追い詰めたのに殺さなかったのはもしかしたら「妹を守る」という炭治郎の境遇と自身を重ね合わせてしまったのかもしれませんね。

まとめ

今回はこれまで以上に熾烈な戦いで息もつかせぬ展開に目を離せない遊郭編の見どころをご紹介しました。

宇髄天元の強さや格好よさ、炭治郎たちの成長はもちろん鬼となった者たちにも抱えている苦しみや辛い過去があることがわかりとても濃密な物語になっています。

遊郭編を堪能したい!

堕姫と妓夫太郎の最期が悲しすぎると思った人はまた次の記事でお会いしましょう。

今回は以上です。

 

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