こんにちはエンタメ考察室です。
佩狼は煉獄杏寿郎外伝に登場した下弦の弐の鬼です。
佩狼と煉獄さんの戦いは煉獄さんの父親である槇寿郎が作ってしまった佩狼との因縁を断ち切るための戦いであり煉獄さんが柱になるために必要なのでした。
今回は本編では登場しなかった下弦の弐・佩狼の強さや性格について解説したいと思います。
また佩狼の模範が新撰組の土方歳三なのではということも考察しているのでぜひ最後までお楽しみください。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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1.佩狼
佩狼は軍服のような洋装を着ており黒い外套とギザギザの黒髪、顔の刺青は段だら模様という出で立ちです。
作中にある佩狼本人の回想場面から生前は新撰組の隊士だったことが分かっているので顔の刺青は新選組の隊服だった段だら模様の羽織が関係していると考えられます。
新撰組と言えば外国の文化の影響を受けて主要の武器が刀から銃器に変わる幕末で刀での戦いにこだわった戦い方をしていました。
最後の侍と呼ばれるほど武士としての心意気を重要視していたのも有名な話です。
しかし佩狼本人は
と馬鹿にされた挙句に銃で撃たれて死ぬという悲しい最期を迎えています。
恐らく銃によって致命傷を負わされた佩狼は放置されそこに現れた無惨から鬼にされたのでしょう。
しかし佩狼は鬼になってから刀ではなく銃や爆弾といった銃火器での攻撃を主体としています。
武士道は死に様に重きを置き生き恥を嫌うものです。
切腹文化が表しているように武士にとって死とは潔くてはいけないのです。
もしかしたら本人は鬼として生きることは武士道に背く行為だと自覚しており、あえて刀を使うことを避けたのかも知れませんよね。
佩狼はとても残忍な性格をしており煉獄さんとともに任務に当たっていた甘露寺蜜璃を捕まえて
「人を壊せるか感覚でわかるんだ」
という発言をしています。
また興奮すると自分を見失う節があり自分の頭を撃ち抜いて冷静さを取り戻すような理解不能な行動を取ることもありました。
煉獄さんとの戦いの冒頭では人間の頃の記憶が曖昧だったのですが次第に自分が武士であった頃の心も思い出し最後は刀を持って煉獄さんと正々堂々と戦います。
2.強さ
佩狼は全身が武器のように変化し銃火器・爆弾を扱った攻撃をします。
拳銃だけでなくガトリングガン(回転式多銃身機関銃)まで持ち出したり街中に爆弾を仕掛けるような戦い方を見ると武士道のかけらもないと言えますね。
佩狼の血鬼術は影を自在に操るもので影から複数の狼を生み出して不特定多数の人間を攻撃することができます。
またその影から武器を取り出したり飲み込むことも可能です。
佩狼が複数の大型銃火器を持ち運べるのもこの能力のためでしょう。
さらにこの影は防御能力も備えているだけでなく本人自身が人間以上の大きさの狼に変身して戦闘能力を上げる術も持っています。
応用力の高い能力だと言えるため影を使った直接攻撃や影の操れる範囲がもっと広かったらと考えると佩狼にはもっと伸び代があったのではないかと考えられます。
これらの能力から遠隔攻撃が可能な隊士や佩狼の攻撃をかわしながら間合いを詰められる隊士以外は佩狼に近づくこと自体が困難であったため柱と同等の強さがなければ佩狼を倒すことは不可能だったでしょう。
また佩狼は厳密な計画を練って攻撃を仕掛けるという狡猾さもあります。
実際に煉獄さんが佩狼討伐に向かった際には多くの隊士が来ることを事前に想定し街中に爆弾を仕掛けていました。
複数の隊士はこの爆弾によって負傷または死亡したと考えられる描写もあります。
鬼滅の刃に登場するその他の鬼には優れた身体能力や血鬼術に頼った攻撃が多いことと比較すると銃火器に頼った攻撃を主体とする佩狼は珍しいと言える鬼です。
鬼との戦闘に慣れている経験豊富な隊士でも人間の兵器である銃火器を対象とした戦闘には不慣れだったのではないでしょうか。
さらに佩狼は攻撃可能な範囲が広いため佩狼に近づくことすらできない隊士も多かったでしょう。
3.佩狼の最期
佩狼は煉獄さんの父である槇寿郎に殺されかけた過去がありその風貌を強く記憶していました。
作中ではただの飲んだくれの父親になってしまっている槇寿郎ですが酒に逃げる前は炎柱として活躍していました。
しかし自分の能力に限界を感じたこと最愛の妻が病死したことが重なり心が折れてしまい酒に溺れるようになりました。
炎柱在任中にも任務の場にまで酒を持ち込むようになってしまっていたのです。
佩狼の回想場面では槇寿郎が片手に日輪刀もう片手には酒瓶を抱えている様子が描かれているため佩狼と槇寿郎が戦った時にはすでに末期状態だったと言えますね。
そんな状態の槇寿郎は不覚にも佩狼を取り逃がしてしまいます。
そして佩狼はこの時に受けた恐怖を今も覚えており異常なほどの復讐心を抱きその一心で力をつけ十二鬼月に上り詰めました。
槇寿郎への復讐心の裏には怒りだけでなく恐怖が色濃く残っていて復習を果たさなければその恐怖から解放されないと感じていたようです。
ちなみに佩狼は最初の頃、煉獄杏寿郎と槇寿郎の見分けが出来ていませんでした。
不老である鬼は時間の流れに疎いと考えられますし煉獄家の男子は容姿がとても似ているため仕方がないことでしょう。
しかし身に覚えのない煉獄さんに
「お前と俺は一切面識はない!初対面だ!」
と言われた佩狼は動揺を隠せず自分の頭を撃ち抜いて冷静さを取り戻します。
戦いの中でどんなに銃弾を受けても倒れずあきらめずに向かってくる煉獄さんを見て二人は別人であることに気づいたようです。
そして煉獄さんに追い詰められた状態でたまたま戦いの場に落ちていた日輪刀を見た佩狼は武士であった頃の記憶を取り戻し刀を手にしました。
という台詞から考えると人間だった頃の佩狼にあった武士道を思い出したのでしょう。
佩狼の最後は炎の呼吸の奥義にて身に纏った影ごと焼き払われ最後に
という言葉で煉獄さんを褒め称え武士らしく消えていきました。
佩狼は本当は相手と向き合い方なを交えた戦いの中で武士として死にたかったのでしょう。
銃殺されてしまったという過去が佩狼を鬼に変えてしまったのかもしれませんね。
4.土方歳三
次に新撰組・土方歳三がモデルだったについて考察していきたいと思います。
佩狼が新撰組の隊士であったことは作中の回想場面で明らかになっているもののその容貌・回想場面・服装から土方歳三が模範なのではないかと考えられます。
土方歳三といえば鬼の副長と呼ばれた新選組の二番手を務めた多くの愛好家がいる有名な志士です。
なぜ佩狼が土方歳三だと考えられるのかその理由を考察したいと思います。
軍服
まず最初の理由は佩狼が軍服を着ていることです。
新選組は江戸時代末期に解散します。
江戸時代に亡くなった隊士のほとんどは軍服に馴染みがないはずなのですが明治元年に起こった戊辰戦争に参加した土方歳三は軍服を着用していました。
教科書に載っているような土方歳三の写真も軍服が有名ですよね。
沖田総司
次の理由は佩狼の回想場面に沖田総司らしき人物がいることです。
「俺たちの剣は銃なんかに負けやしませんよ」
と言っている隊士はその背格好・髪型から新撰組一番隊長・沖田総司ではないかと考えられます。
その左側には局長である近藤勇に似た人物も描かれており局長や一番隊長と親しく話ができるような存在だったと考えると副長である土方だとしても違和感はありませんよね。
銃殺
3つ目の理由は土方歳三が銃殺された可能性が高いことにあります。
新選組の隊長の多くは切腹・斬首もしくは幕末後も生き残り病死をしている人が多いですが佩狼は銃殺されています。
戊辰戦争で土方歳三は銃殺されたと言われているので死因についても一致するということです。
副長
4つ目の理由は土方歳三が鬼の副長と呼ばれていたことです。
土方歳三は新選組に厳しい規律を求め隊士を束ねていました。
取り締まりを行うときには拷問・切腹も行っていたようです。
佩狼の
「そういうのが得意だったようで」
という発言からも佩狼と土方には共通点がありますね。
無念の最期
5つ目の理由は土方歳三が無念の最期を遂げていることです。
新選組は信念を持って将軍に仕えていたものの将軍が政権を天皇に返すことを決めた大政奉還後には悪者扱いされてしまい局長である近藤勇は斬首になりました。
土方は新選組の名前を変えて最後まで旧幕府軍として新政府軍と戦ったものの敗北が続いていたのです。
武士という存在自体が排除され幕府のために戦い続けた土方は死んでも死にきれない思いがあり鬼になるという選択をしてしまったのではないでしょうか。
亡骸
最後の理由として土方の亡骸は不明であることです。
土方は戊辰戦争にて銃殺されたという証言はあるもののその亡骸は今も見つかっていません。
他の戦死者と共に埋葬されたという説があるものの確証はなく遺体が隠されたという説もあるほどです。
土方が鬼となっていたのなら遺体が見つかるはずがありませんよね。
こうして並べてみると土方歳三が佩狼なのではないかという説も納得がいきます。
佩狼の模範は土方歳三だと考察してみました。
まとめ
佩狼は残忍で狂気的な性格の持ち主ですが新撰組の無念・武士の無念が影響しているのだと思うとなんだか可哀想な存在ですよね。
本人にとっては武士道を捨ててただ長生きするということは幸せではなかったでしょう。
煉獄さんと出会い武士として最期を迎えられたことがせめてもの救いだったのかもしれません。
煉獄さんと佩狼の戦いがかっこよすぎた!
佩狼の模範は土方歳三だと思う人はまた次の記事でお会いしましょう。
今回は以上です。
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