こんにちはエンタメ考察室です。
「柱」は鬼殺隊の中で最上位の剣士であり戦いの実力・精神力ともに一般隊士とは一線を画す存在です。
それぞれ個性が際立っていて人気の柱も多いですよね。
そんな柱ですが鬼舞辻無惨や上弦の鬼との戦いで柱の多くが命を落としてしまいました。
無限列車編での煉獄さんの死に涙した人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな柱等の最期について紹介したいと思います。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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1.煉獄杏寿郎
柱の中で最初に炭治郎たちと共に戦ったのは炎柱・煉獄杏寿郎です。
名門・煉獄家の長男として幼い頃から類まれな剣士としての才能を発揮し努力の末、炎柱となりました。
父の槇寿郎が失意に沈み自分や千寿郎に辛く当たった時も決して心の炎を絶やさず明るく力強く周囲を励ましていました。
強くまっすぐな心を持ち実力も人望もあった煉獄さんが命を落としたのは無限列車編での上弦の参・猗窩座との戦いです。
列車を乗っ取った魘夢を無事に倒しその場の人間は全員救助できホッとした矢先、突如現れた猗窩座に襲われます。
猗窩座は対峙してすぐ煉獄さんの洗練された技や練り上げられた闘気に感嘆し
と勧誘します。
そしてどう足掻いても人間では鬼に勝てないと言い鬼になることでその強さを永遠のものにすべきだと主張してきました。
その猗窩座の考えを煉獄さんは真っ向から否定しきっぱりと断ります。
人間という儚い生き物の美しさだ」
という台詞に炎柱としてそして人としての誇りを感じますよね。
そんな考え方が相反する両者は間近で見ていた伊之助が助太刀に入ったところで
と思うほど緊迫した戦いを見せました。
煉獄さんは炎の型を連発し猗窩座に深手を負わせますが煉獄さんもまた猗窩座の猛攻を受けだんだんと消耗していきます。
猗窩座の言うとおり人間は鬼のように回復ができません。
負傷箇所を回復しながら戦う猗窩座に対し煉獄さんは受けた傷はそのままに片目を潰されても戦い続けました。
そして最後に奥義・玖ノ型「煉獄」を放ちます。
「奥義」と言うからには炎の型の中で最も強い技なのではないかと思われます。
型の名前が「煉獄」となっているので煉獄杏寿郎本人かあるいは祖先が生み出した技である可能性もありますね。
まさに渾身の一撃でしたが猗窩座の技がそれをさらに上回りました。
猗窩座の腕が煉獄さんの胸を貫いたところはその残虐な描写に目を覆いたくなりましたよね。
またさらに
ということを決定づける場面でもあり炭治郎たちの絶望感が伝わってきます。
片目は潰され胸は猗窩座の腕が貫通している状態でなおその頸を斬るまでは離すまいと猗窩座に食らいついていました。
朝日が昇って猗窩座が逃げた後、致命傷を負った煉獄さんは炭治郎に想いを託し亡くなってしまいます。
鬼の禰豆子を連れた炭治郎を仲間と認め
心を燃やせ」
と胸に響く言葉を遺しました。
後輩のために命を懸けることは当然であると最後まで堂々としていた姿はまさに柱の鑑でしたよね。
そんな煉獄さんは柱の中でも中心的存在だったようです。
大正コソコソ噂話によるとせっかちで結論を急ぎすぎるところはあるものの人の感情の機微に敏感で気遣いができるため他の柱等からも好かれていたようです。
確かに公式ファンブックを見ると他の柱全員が煉獄さんに対し好意的な感想を述べています。
個性が強く「癖」のある人も多い柱ですから相性の良し悪しはあると思います。
そんな中で全員から好かれてのですから煉獄さんがいかに人望の厚い人物だったかが分かります。
煉獄さんが亡くなってしまったのは鬼殺隊にとっても大きな喪失だったでしょう。
鬼殺隊の打倒・無惨の士気を一層高めることになったと思います。
2.胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶは柱の中で唯一鬼に吸収されて亡くなった人物です。
そのため亡骸も残らず悲しい最期となってしまいましたがこれはしのぶの命がけの作戦と覚悟があってのことでした。
鬼に最愛の両親や姉を殺されて以来しのぶの心の中には抑えきれない憎しみや怒り黒い感情が渦巻いていたようです。
その度に優しく穏やかだった姉・カナエの姿を思い出しながら自分を戒め感情を制御し笑顔を絶やさぬ努力をしていました。
蝶屋敷の妹たちや怪我をした仲間に対する優しさは決して偽物ではなかったと思います。
しかし自分の本音を抑え込むなどを無理をしがちで疲れてしまうこともあったようです。
また小柄で華奢という戦いでは不利な体格ながら藤の花の毒を開発し独自に鬼を倒す方法を確立するなど努力の塊のような人です。
その毒の知識を生かし自分が藤の花の毒を接種し続けあえて上弦の弐・童磨に喰われることがしのぶの作戦でした。
自分自身が童磨にとっての毒となることで自分もろとも童磨を殺すという捨て身の覚悟だったのです。
これもひとえに姉を殺した憎き童磨を倒すためです。
そう思うとその悲壮な想いに胸が締め付けられますよね。
童磨と対峙した際はそれまでの穏やかな表情から一変し怒りや憎しみを露わにしていました。
童磨もついていけないほどの速い突き技などで懸命に戦いますが上弦の弐の座につく童磨には実力が及ばず追い詰められていきます。
一度は諦めかけたしのぶの元にカナエが現れしのぶを励まします。
珍しく弱音を吐くしのぶに
勝つと決めたなら勝ちなさい
しのぶならちゃんとやれる頑張って」
と厳しくも愛情あふれる言葉をかけました。
童磨に抱きしめられカナヲの目の前でそのまま全身の骨が砕かれる場面はしのぶの表情がもう全く見えないことが余計に想像と恐怖を掻き立てます。
またしのぶの代名詞と言える蝶は浅葱斑という毒蝶によく似ておりこの蝶は体に毒を溜め込む性質を持っているのだそうです。
その特徴はまさに童磨との戦いで自分を犠牲にしたしのぶそのものですよね。
姉への想いを胸に最後まで軽やかな蝶のように舞い戦い続けた胡蝶しのぶ。
小説版「片羽の蝶」では姉妹が鬼殺隊に入る前の逸話が描かれています。
この小説には蝶の羽根のように対の存在だった姉を失ったしのぶのことを表現しているのかも知れません。
3.時任無一郎
柱の中で最も若い無一郎は14歳で上弦の壱・黒死牟との戦いで死亡しました。
登場した時は記憶障害を患い表情や感情表現が乏しかったですよね。
人の命を救えない
武器を作るしか能がないから」
などと言い、話す言葉も辛辣で冷たい印象を持った人も多いのではないでしょうか。
しかし刀鍛冶の里を襲った玉壺と戦ったことをきっかけに鬼に殺された双子の兄の存在を思い出します。
本来の誰かのために全力で戦える優しい無一郎に戻り、口数も増えました。
また無一郎は刀を握って2か月で柱になったことや始まりの呼吸の子孫であり産屋敷あまねに直々に鬼殺隊への誘いを受けたことから類まれな天才という印象が強い人物です。
その無一郎が黒死牟と対峙してすぐ片腕をあっさり落とされてしまったところは衝撃的でしたよね。
あとから助太刀に加わった不死川実弥は長年培った経験や勘が必要で若い無一郎がやられても無理はないと感じたようです。
しかし腕を斬り落とされてすぐ止血しさらに攻撃を仕掛けようという無一郎の胆力は黒死牟を驚嘆させました。
身体ごと壁に剣を突き立てられ押さえつけられてしまった無一郎ですが自力で刀を抜いて再度戦線に加わろうとします。
見るに堪えないほど痛そうな場面ですがこれほどの傷を負ってなお戦うことを止めようとしませんでした。
不死川兄弟や悲鳴嶼との共闘で黒死牟に挑むことになりますが既に深手を負っている無一郎は
数時間で失血死する」
と覚悟しています。
と自分を叱咤する精神力はとても14歳の少年とは思えませんよね。
最後は果敢に斬りかかり片足を斬られた後、胴体も2つに割られてしまいました。
最期は悲鳴嶼に見守られ死後の世界で最愛の双子の兄・有一郎と再会しました。
有一郎は無一郎の死を
と言い
逃げればよかったんだ」
と怒っていました。
そんな兄に無一郎は
無駄死になんて言わないで
他の誰かにならなんて言われてもいい
でも兄さんだけはそんな風に言わないでよ」
と発言しています。
有一郎は謝りつつもそれでも
と涙しました。
死後の世界でようやく兄弟が本音でぶつかり分かり合うことができたのではないでしょうか。
4.伊黒小芭内
伊黒は最終決戦の前半戦では鳴女の空間操作能力に翻弄されて足止めをくらっています。
そのためか地上での無惨との戦いに合流してからも
と自分に腹を立てていました。
伊黒はこの戦いまで謎が多い登場人物でしたがここで初めてその生い立ちや甘露寺に惹かれた経緯などが明らかになります。
伊黒は鬼に支配された一族の生まれでその鬼の力を借りて人々から金品を強奪することで豪華な暮らしをする家族に嫌悪感を持っていました。
伊黒は370年ぶりに生まれた男児でありそのため一族からは異様な寵愛を受け地下牢に閉じ込められながら幼少期をす過ごします。
強欲で下品な一族の血が流れている自分も屑であると感じ苦しんでいました。
そのため甘露寺にも好意を伝えることが出来なかったようです。
無惨を倒して死ぬことで自分の背負う業が少しでも浄化されればと願っていました。
重傷を負った甘露寺を庇って戦線から離脱させ自分は死ぬ覚悟で戦いに戻っていきました。
死んでほしくない」
という甘露寺の悲痛な叫びを聞きながら
出会うことができていたら
どんなに良かっただろう」
と心の中でつぶやく場面はとても切ないですよね。
満身創痍になりながら最後まで炭治郎と共に戦います。
炭治郎のことはなかなか認めなかった伊黒ですがここで共に戦い仲間意識が芽生えたのではないでしょうか。
炭治郎を庇って両目を失明したときも自分を庇ったせいで気にする炭治郎に対し伊黒は
と否定しました。
これは炭治郎に気に病ませないために伊黒が気を遣って嘘をついたとも解釈できます。
伊黒の素顔じゃない優しさが出ているのではないでしょうか。
そして両目が見えない状態になってもなお戦意を喪失せず鏑丸とも連携して戦う精神力はさすが柱といったところでしょう。
赤ん坊の姿になった無惨が最後の足掻きで牙を剥き出してきた時も炭治郎を庇って頭から噛みつかれていました。
死力を尽くして戦った伊黒は限界を迎えたのでしょう。
重傷を負った体を引きずりながら甘露寺の元へ戻り想いを伝えて亡くなります。
来世で結ばれることを誓い合うこの場面は甘露寺の可愛らしさと伊黒の優しさがよく表現されていて涙を誘われます。
ちなみに伊黒の刀の鞘部分には蛇のほかに南天の葉らしき飾りが施してあります。
さらに伊黒が表紙になっている単行本19巻の裏面にも南天に似た植物が描かれているのです。
南天の花言葉は
です。
こうした部分にも甘露寺への深い想いが表現されているのではないでしょうか。
転生後は夫婦になって定食屋を営んでおり公式ファンブックによると子供は5人いるそうです。
約束通り無事生まれ変わって一緒に幸せになっていてこの二人の愛好家にとっては嬉しいでですよね。
5.甘露寺蜜璃
甘露寺蜜璃は鬼殺帯の中では珍しく家族が皆健在で関係も良好という登場人物です。
いつも明るく無邪気で笑顔が可愛い彼女ですが柱になるまでたくさん苦しい思いをしてきたことが明らかになっています。
通常の8倍もの筋力と相撲取り3人よりも旺盛な食欲を持つ甘露寺は
と自分の個性に自信を持てずにいました。
公式ファンブックによると鬼殺隊ではそんな自分を認めてくれる仲間ができとても嬉しかったようです。
そのため大切な仲間が次々に鬼に殺されていく毎日の中でいつも明るい甘露寺でも怒りと悲しみで体の震えが止まらない時もあったそうです。
大怪我をした自分を隠に預け戦線に戻っていく伊黒ーを泣きながら止めたのはそうした背景もあったのかも知れません。
甘露寺は最終決戦ではほぼずっと伊黒と一緒に行動していました。
地上での無惨との戦いではあまりに速い無惨の攻撃に勘で何とか避けている自分が一番に潰れると危機感を持っていました。
潰れる前に捨て身で突っ込むしかないと覚悟を決めますがその前に無惨の攻撃を仕掛けられてしまいます。
すぐさま伊黒が駆け付け戦線から離されますが甘露寺は
このままじゃ死ねない」
と納得しません。
そんな甘露寺に伊黒は
と声をかけ一人で戻ってしまいました。
この時の
もう誰にも死んでほしくないよォ!!
という台詞から今までいかに甘露寺が多くの仲間を失った悲しみに耐えてきたかが伝わってきます。
もうここで限界かと思った甘露寺でしたが最後の最後で力を振り絞り戦いに戻ってきます。
炭治郎が逃げる無惨を足止めし抵抗する無惨の反撃を避けられないまま傷を負っているところに甘露寺が現れます。
無惨にブチ切れながら渾身の力で無惨の腕を引きちぎってしまいました。
刀も持っていなかったので仲間たちの危機を見て思わず体だけで走り出してしまったのかも知れません。
そんなところも仲間思いでとても甘露寺らしいと思います。
限界まで戦った甘露寺は戦いが終わった後そばまで来てくれた伊黒に
もうすぐ私死ぬみたい…」
と言い死を覚悟します。
伊黒も
君は独りじゃない」
と一緒に最期を迎える意思を伝えます。
ずっと自分を気遣い優しくしてくれた伊黒にようやく好きだと告白し来世で結婚することを約束しながら亡くなりました。
6.悲鳴嶼行冥
鬼殺隊最強である悲鳴嶼は他の柱たちからも尊敬されています。
お館様からも自ら囮に無惨をおびき出すという作戦を唯一打ち明けられていたことから信頼されていたことが分かります。
他の柱たちにとっても頼りの存在だったであろう悲鳴嶼は無惨との決戦の終盤まで戦い続けました。
黒死牟を倒し無一郎や玄弥の死を悲しむ暇もないまま市街地へと移った無惨との戦いの場に参戦します。
悲鳴嶼は盲目ではありましたが黒死牟と戦う中「透き通る世界」を見ることができるようになりました。
そのため柱の中でいち早く7つの心臓と5つの脳という特殊極まりない無惨の体の構造に気付いたり他の柱へその視覚のことを伝えることができていました。
しかしその悲鳴嶼も無惨の多彩な攻撃に苦戦します。
特に目で追えないほど高速にしなる管の攻撃を食らったことが致命傷になったのでしょう。
他の柱もこの攻撃で一時戦闘不能になるほどの負傷を受けましたが悲鳴嶼はこの一撃で片足を失ってしまいます。
治療にあたっていた愈史郎はこのことに大変な危機感を持っていました。
失血そして平衡感覚の欠如で戦いに戻ることができないと判断していたためです。
しかし悲鳴嶼はその怪我を負いながらも力を振り絞り逃げ回る無惨を足止めするために奮闘しました。
死闘の末無惨の消滅を見届けた悲鳴嶼ですが最期は隠たちの治療を断って死を迎えます。
手遅れの自分より他の後輩たちのために薬を使うよう諭すところは涙を誘われましたよね。
その後は育てていた寺の子供たちの霊魂の迎えが見え寺が鬼に襲われた時のことをきちんと話すことができました。
子供たちが逃げたのではなく自分を助けるために動いてくれていたこと自分をずっと待っていてくれれたことを知り安らかな顔で死を迎えました。
まとめ
最初は鬼の禰豆子を連れた炭治郎に懐疑的なものが多かった柱たちですが炭治郎の心の綺麗さやひたむきな努力に触れ徐々に信頼関係が生まれていきました。
打倒・無惨を志す仲間として共に戦う心は胸が熱くなりますよね。
最終回では転生しそれぞれの形で過ごしていることが示唆されています。
彼らの末永い幸せを願わずにはいられません。
鬼殺隊の中でも柱が大好き!
誰にも死んでほしくなかった!
と思った人はまた次の記事でお会いしましょう。
今回は以上です。
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