こんにちはエンタメ考察室です。
不死川玄弥は風柱・不死川実弥の弟であり鬼喰いができるというとても珍しい隊士です。
初登場は藤襲山です。
そして突然キレて最終選別後の案内役をしていた産屋敷かなたを殴るという荒々しい行動をとっており初対面の印象は正直最悪ですよね。
しかし玄弥は作中で精神的に大きく成長し変化を遂げる登場人物のひとりであり物語が進むうちに玄弥の優しさや穏やかな性格が垣間見えてきました。
今回はそんな不死川玄弥について解説したいと思います。
また兄である不死川実弥との絆についても考察しているのでぜひ最後までお楽しみください。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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1.不死川玄弥
玄弥の年齢は16歳で炭治郎・善逸・伊之助・カナヲと同期隊士です。
見た目は頭部の中心部分以外を刈り上げた所謂モヒカンヘアで目つきが悪く顔に大きな傷跡があります。
兄である実弥同様強面だと言って良いでしょう。
炭治郎とは藤襲山の最終選別終了後に出会いました。
その時の背格好は炭治郎たちと大きな違いはなくまだ幼さが残っている印象でした。
しかし炭治郎が蝶屋敷で玄弥に再会した時には短期間で背が伸び筋肉もついて体格も良くなっていたため初期の玄弥とは大きく印象が変わりました。
玄弥はぶっきらぼうな性格であるものの内心はとても優しく家族を大切に思っています。
また幼い頃から鬼殺を志していたからか女性慣れしておらず思春期になってからは特に女性と話すのが苦手なようです。
刀鍛冶の里では柱である甘露寺蜜璃に話しかけられますが甘露寺が可愛すぎて一言も喋ることができなかったようです。
甘露寺はそんな玄弥の本心に気付かず
と悲しんでいます。
刀鍛冶の里での戦い後は蝶屋敷で怪我の治療をしていますがその時も蝶屋敷の女の子たちに看病されて顔を真っ赤にしていたのが可愛かったですよね。
玄弥は思ったことを口にしてしまう節があるものの自分のことを良く見せようとしたり偽ることはありません。
素直で嘘がつけない炭治郎と似ている部分のある少年だと言えるのではないでしょうか。
2.不死川兄弟の絆
玄弥は7人兄弟の次男で長男が実弥です。
酒乱の父親が死んでからは玄弥の母が女手一つで子供たちの面倒を見ていました。
玄弥と実弥は
という約束をしており当時から二人は家族思いで責任感の強い子どもだったことがわかります。
子供が多かったこともあって生活は決して楽とは言えませんでしたが玄弥たちは幸せに暮らしていたのでしょう。
小説版・片羽の蝶では玄弥と実弥の過去が描かれていますが実弥は玄弥の理解者であり父親のような存在でありました。
しかしある日鬼なった母が家族を襲い母を迎えに行っていた実弥とその場にいた玄弥以外の妹・弟たちを殺してしまいます。
玄弥の顔の傷はこの時に負った怪我です。
家族が襲撃された瞬間玄弥は狼が襲いかかってきたと思っておりその正体が母だとは気づきませんでした。
実弥は鬼になった母追い自分の手で殺します。
家族を救おうと医者を探しに行った玄弥はその光景を見て現実を受け止めることができず最愛の母を自分で殺してしまったばかりの実弥に対し人殺しという言葉を投げかけてしまいました。
玄弥と実弥は別の道を生きることになりますが玄弥はその言葉のことをお悔やみ続けているのです。
実弥はその後家族の恨みを晴らすように自主的かつ無謀に鬼を殺し続けました。
そんな危険なことを続けていた実弥は粂野匡近と出会い育てを紹介されて鬼殺隊に入り柱になりました。
玄弥はそんな実弥の背中を追い実弥から認められたいと願うものの実弥からは
と突き放されてしまいます。
実弥は玄弥には鬼殺などにかかわらず平和に普通の生活を送ってほしいと願っており玄弥の言葉を恨むようなことは一切なかったのです。
しかし実弥はその本心を玄弥に伝えることはできずただ突き放すことしかしませんでした。
このように玄弥と実弥は強い絆を持っていましたがお互いに本心を伝えることができません。
小説版のある場面では刀鍛冶の里での戦いの後に蝶屋敷で療養中の玄弥は実弥が見舞いに来てくれる夢を見ています。
次に目覚めた時に実弥がいなかったため作中では実弥のお見舞いが夢だったのか現実だったのか定かになっていません。
しかし公式ファンブックによると無限城戦後、炭治郎は実弥に手紙を送り続けており返事の代わりに実弥は誰にも姿を見られないようにこっそりとおはぎと抹茶を届けたという逸話もあるほどです。
なので刀鍛冶の里での戦い後、
療養中の玄弥が見たものは夢ではなく現実に実弥はこっそり玄弥のお見舞いをしていたのではないでしょうか。
3.柱の可能性
次に柱にはなれたのか考察していきます。
結論
と考えられます。
玄弥は才覚に恵まれず鬼殺隊士として重要な能力である呼吸を使えませんでした。
しかし鬼喰いができるという強靭な咬合力と特殊が消化器官を持っており鬼を食べて一時的に鬼の体質と強さを手に入れることが可能でした。
鬼喰いでは無惨の血が濃い鬼を食べるほどより強い力が手に入ります。
玄弥は鬼化している最中ある程度の傷を自力で回復できるため刀鍛冶の里では当時の上弦の肆である半天狗に腹を刺されるなど深い傷を負ったものの戦闘を続けています。
最終決戦での黒死牟との戦いでも一度はバラバラになった体を修復することを成功させていましたよね。
最後は黒死牟の手によって体を真っ二つにされ出血量の多さから体の修復能力を使うことができずをにと同じように消滅してしまいます。
玄弥の使用していた武器は鬼殺隊では珍しい飛び道具である拳銃です。
その拳銃は日輪刀と同じ陽光の力を宿したものであるため鬼への攻撃として有効でした。
また玄弥はその拳銃だけでなく他の隊士と同様日輪刀も所持しています。
黒死牟との戦いでは黒死牟の折れた刀と切られた髪を食べた上で弾丸に血鬼術を込め木の根っこのような術で黒死牟を巻き込みその動きを止めることができました。
絡めた血鬼術の木の根は黒死牟から力を吸い取り黒死牟討伐の要となったのです。
実弥に認められるために柱になることを熱望していた玄弥ですが呼吸が使えなかった時点で鬼殺隊士としての能力は限られてしまいます。
類い稀な特異体質であったことから鬼と交戦できたのですが自らの体を鬼化させて戦い続けるというのはとても危険で不安定なものだと考えられるでしょう。
黒死牟の折れた刀を食べた時には無惨の声まで聞こえるようになってしまった事実からも場合によっでは玄弥が鬼化し過ぎてしまい人間に戻れなくなる恐れもあったと考えられます。
玄弥は最終決戦で生き残ったとしても人間として長生きができたかは分からないですよね。
階級的には丁まで登っていた玄弥はある程度の強さだったと言えますがその強さは本人の特異体質ゆえのものなのでもし玄弥やが柱になった場合は柱稽古のように隊士たちに呼吸を教えることもできません。
これらのことを考えると最終決戦のタイミングが遅れていても玄弥は柱になることはできなかったと考えられるでしょう。
4.悲鳴嶼行冥との出会い
玄弥は作中で大きく成長した心情面の変化が大きい登場人物のひとりです。
初登場時の藤襲山での横暴な態度の後も炭治郎を無視するなど自己中心的で短気な性格を隠すことはありませんでした。
公式ファンブックによると玄弥の心情に変化が見えたのは悲鳴嶼との出会いが大きいようです。
玄弥が強くなりたい一心で鬼喰いをしている事を知った悲鳴嶼は玄弥を叱り鬼殺隊から抜けるように促しました。
しかし玄弥は従わず癇癪を起こして悲鳴嶼の提案を拒否します。
悲鳴嶼の強さを理解していた玄弥は継子にして欲しいと悲鳴嶼に頼み込みますが呼吸が使えないという理由で継子にはしてもらえませんでした。
玄弥の思いや諦めない姿勢を見た悲鳴嶼は玄弥を継子ではなく弟子として迎えています。
こうして玄弥は悲鳴嶼を筆頭とした他者との触れ合いの中で本来の穏やかさや優しさを取り戻していくのです。
その変化があまりに大きいように感じますが恐らく玄弥は家族を失ったことや実弥に認めてほしいがための強さへの執着から自分を見失っていたのでしょう。
呼吸が使えないという自分への失望・焦燥感も影響していたのかもしれませんね。
悲鳴嶼は柱の中でも特に人格者であり多くの柱からの尊敬を集めているため悲鳴嶼だからこそ玄弥の心をほぐすこともできたと考えられますよね。
刀鍛冶の里で炭治郎と二度目の再会を果たした時はまだ粗暴な印象が残っていたものの炭治郎のペースに巻き込まれていく様子が書かれ二人の間には信頼関係が生まれました。
炭治郎と玄弥が協力した上弦の肆との戦いでは柱になりたいがために焦っていた玄弥が出世欲が全くない炭治郎の態度を見て落ち着きを取り戻すことができました。
最終的に二人は協力して上弦の肆を追い詰めその頸を切ることを成功させたのです。
また柱稽古で玄弥は実弥の気持ちを匂いで感じ取った炭治郎から
「実弥さんは玄弥のことがずっと変わらず大好きだから」
と教えてもらっています。
炭治郎と玄弥は年齢も近くお互い穏やかでいて平和を好む性格です。
もし玄弥が最終決戦で生き残っていれば2人は良い友達関係が築けたかもしれません。
柱稽古での玄弥は初登場時の玄弥とは同一人物と思えないほど穏やかで優しい表情をしていましたよね。
玄弥は最期に黒死牟との戦いで致命傷を負い鬼化が進んだままの状態でなくなるため鬼と同じ消え方をするのですが最後は実弥に看取ってもらえます。
玄弥は
俺の兄ちゃんはこの世で一番優しい人だから」
と実弥に本心を全て打ち明け謝罪とお礼を伝えた後に消滅していきました。
実弥と玄弥はなかなか本心を打ち明ける機会がありませんでしたがお互いお幸せを心から願っていたのです。
最期の最期になってしまいましたが二人が本心を打ち明け合い別れの前にわだかまりを消せたことがせめてもの幸いでしたよね。
玄弥は鬼滅の刃の登場人物の中でもとても強い意志の持ち主でした。
だからこそ自分の実力を知った上で鬼喰いというとても危険ではあるものの他の隊士とは違った方法で強さを得られたのでしょう。
玄弥は最終決戦で亡くなってしまいますが最後に兄と心を通わせられました。
玄弥の最期は悲しいものではなかったのかも知れませんね。
まとめ
不死川兄弟の絆に感動した!
玄弥には死んでほしくなかった!
と思う人はまた別の記事でお会いしましょう。
今回は以上です。
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